最後の3つめは、「ビジネスモデルの転換で、『求められる働き方』も『人材像』も大きく変わる」ということです。
たとえば、金融業界では、「回転売買のコミッションモデル」から、「預かり資産の積み上げ型のフィーモデル」への転換が起こっています。顧客からの預かり資産の残高に応じて手数料収入(フィー)を得るビジネスモデルに変わったのです。
その転換の背景として、高齢化時代に入り、資産形成層が拡大してきたことがあります。
60代以上の個人金融資産残高の割合が年々増え、70代に達した団塊の世代の中には、金融資産が1億円を超える富裕層も一定割合、存在します。この低金利時代にあって、彼らシニアの資産運用への関心とニーズは高まっています。
その場合、担当者に求められるのは、長期間にわたって顧客から全幅の信頼を得るような関係性をつくり上げることでしょう。
シニアの資産形成層を顧客とする「預かり資産の積み上げ型フィーモデル」では、「求められる働き方」も「人材像」も大きく変わるということです。
今後必要となる能力は「人それぞれ」違う
企業を取り巻く経営環境の加速度的な変化にともない、ビジネスモデルや事業ポートフォリオの入れ替えが激しくなり、企業が求める人材像も大きく変化しています。それによって個人のキャリアも変化を余儀なくされます。
この「3つの大変化」に振り回されずに、むしろ変化を活用して「働きがい」や「やりがい」を高め、「自律的なキャリア形成」を行っていこうとするとき、重要になるのが「学びの主体性」です。
ビジネスモデルや事業ポートフォリオの入れ替えが進むいま、あらゆる世代を通じて、「学びの主体性」としての「独学」の必要性が高まっています。
電車の運転士、パイロット、銀行の窓口業務など、先に例を挙げて紹介したように、今後必要となる能力は「人それぞれ」違います。だからこそ、「なぜ学ぶか(Why)」「何を学ぶか(What)」「いかに学ぶか(How)」は、自身自身で考え、選び、確立していかなければなりません。
変化の激しい時代に生きるビジネスパーソンが、キャリア形成をし、求められる人材像に適応するためには、自ら学び続ける「独学力」が大切になるのです。
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