仕事や家事などに支障が出やすいのが頭痛だ。悩んでいる人は多く、4万人を対象に実施した大規模な全国疫学調査では、慢性頭痛の有病率はなんと約40%にものぼる。
頭痛は痛み方などによって、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛の3つに分かれる。先の調査によると、緊張型頭痛が最も患者数が多くて有病率は約22%、次が片頭痛で約8%だ(群発頭痛の患者数は不明)。
「ペインクリニックで行う神経ブロックは、ほとんどの頭痛に有効です。ただ、治療によって血管が拡張して血流がよくなるので、群発頭痛の発作中は注意が必要です」(小林医師)
今回は、特に患者が多い緊張型頭痛に絞って、神経ブロックとセルフケアについて取り上げる。
首の筋肉の過度な緊張で起こる頭痛
緊張型頭痛は、筋肉の過度な緊張や神経の過敏によって引き起こされる頭痛。どうして痛みが起こるのかはまだ十分にわかっていないが、痛みは頭全体だけでなく、肩甲骨の下ぐらいまでおよぶ。
西遊記の孫悟空ではないが、「頭にはめた金属の輪で締めつけられるような圧迫感を伴う痛み」が特徴で、これが短い人では30分ほど、長い人では7日間ほど続く。慢性化してしまっている人も多いという。
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