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長年会社に勤めているが、プレゼンがあると思うと不安でいっぱいになってしまう。プレゼンのたびに声の震えが止まらなくなってしまうのだ。
大勢の人の前で話す際に緊張する。こうしたことは、誰しもが多かれ少なかれ経験したことのある“あがり体験”だろう。だが、社会生活に支障が出るほど苦痛に感じる“あがり症”の人もいる。いったい両者はどこが違うのだろうか。
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「あがり症は『社交不安障害』の1つで、人知れず悩んでいる人は一定数存在します」と話すのは、精神科医の藤井英雄さん。
そして、こうした人のための克服講座を全国各地で開催しているのが、あがり症克服協会だ。同会代表理事の鳥谷朝代さんは、2004年から現在に至るまで、累計7万人以上のあがり症の人たちを支援してきた。
自分だけがひどいのではないか…
鳥谷さんによると、講座を受けに来る人の多くは30~40代。「自分だけがひどいのではないか」「そもそも治るのかわからない」と、50代で悩んでいる人もいるそうだ。
特に同協会の講座の受講生で目立つのが、経営者だ。結婚式のスピーチや、歓送迎会、忘年会でのあいさつなど、経営者はさまざまな場面で人前に立つことが多い。コロナ禍でそうした機会は減ってきてはいるが、オンライン会議での報告など、新たな悩みも出てきている。
経営者になれば、人前ではあがらないのでは? と考える人もいるだろう。だが鳥谷さん曰く、意外と「1対1の場面ではスムーズに話せるが、大勢の前では頭が真っ白になる」らしい。
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