腰原氏はいくつも飲食店に携わっているが、今回は新大塚にあるとんかつ和惣菜店の「あき山」に足を運んだ。
腰原氏が代表取締役社長を務めるショップデザインの経営方針は少し変わっている。単なる飲食店の経営ではなく、継続困難となった店舗および従業員を引き継ぎ、モデルチェンジによって再生させるというものだ。
業態を変えてコロナ禍でも月商125%アップ
「もともと、この『あき山』も25年間続いている地元のラーメン屋でした。しかし、オーナーのリタイアにより従業員継承と運営を付託していただき、2018年にイタリアンの店に業態を変えました。イタリアから直輸入したワインをウリにして。すると、月商が131%まで改善したんです。
ところが2020年、コロナの打撃を受けて一気に来店客数がダウンしたため、緊急事態宣言中はデリバリー商品を数多く開発し展開、また中食需要増に対応しテイクアウトの惣菜に重心を置きました。さらに人流抑制の長期化を見据え、2021年、今のとんかつ和惣菜店の『あき山』にリニューアルした結果、月商は125%にまで改善しました。」
あき山はとんかつや揚げ物が中心の居酒屋スタイルでありながら、店先では揚げ物のテイクアウトも行っている。コロナ禍において家で食事をする人が増えたため、名物のとんかつや唐揚げ、コロッケに、はては懐かしい給食の味を思い出させる揚げパンまで販売している。筆者が滞在中もテイクアウトの惣菜を買っていく人が見受けられた。
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