若者の音楽離れはウソ?中年はカモ! いまこそ「新曲不要論」を提唱しよう

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ライブ市場は拡大している。ACPCの調査によると、1998年に行われたコンサートは9500本、来場者1430万人、売り上げ710億円だったのが、2013年には21978本、来場者数3885万人、売り上げ2318億円となっている。

よくネットニュースでも、音源が不調でライブが好調という話が出るが、数字で見ると明らかである。なお、この調査は同団体加盟プロモーターを対象したものであるので、実際はこれよりも市場が大きい可能性を残している。

売り上げがライブに移っているとも言えるし、世の中全体の消費の低迷などもある中、健闘しているという見方もできると思うが、要するに楽しみ方が変化しているということがわかる。これが、音楽業界の現実だ。

“NO MUSIC,NO LIFE”って、実は今がいちばん熱い?

ややざっくりではあるが、これがよく言われる音源→ライブという音楽市場の変化である。これだけでも音楽の楽しみ方の変化がわかるが、ここでもうひとつ、考えてみたい論点がある。それはネット経由の試聴である。

YouTube、ニコ動などで音楽が楽しめる時代になってきている。私も思わず、夜、ウイスキーのロックを片手に過去の映像、夢の共演などを見てしまう。網羅的に、YouTubeで音楽関連の動画がどれだけ再生されているかを正確に確認するのは困難だと思うが(公式以外も存在するため。もっとも公式チャンネルのものはベストテンが出ている)、人気アーティストのPV(プロモーションビデオ)は1曲だけで再生回数は1000万回を超えることもある。。

2014年に最もYouTubeで見られたのは、きゃりーぱみゅぱみゅの「にんじゃりばんばん」で、2015年2月20日現在、約3800万回再生されている(この再生回数には2015年に入ってから伸びた分も含んでいる)。

このように、無料でも音楽を楽しむことができるようになった時代である。相変わらず、ラジオでも音楽はかかっているし、そのラジオは「radiko.jp」で広がりを見せているし、ネット経由で海外のラジオだって聴ける。お店に行ってもいつも音楽は流れているわけである。

正確には測定できないのだが、要するに「おカネを払って新品の音源を買う人」が減ったという話であって、むしろ人間がこんなに音楽を聴いている時代はないのではないかとも思えてくる。“NO MUSIC,NO LIFE”は実現されているといえる。

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