「なるほど」を連発しまくる人が悪印象になる理由 気の利いた「相づち」より使える2つのワザ

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悩み相談を受けるときの鉄則を2つあげておきます。

まず、アドバイスしない。

これは先ほどの「よくあることだよ」と関連します。よく見かける「おばちゃんの人生相談」は「結婚なんてそんなものよ。私だってね、最初の離婚のときは……」と自分の経験だけをもとにしたアドバイスに流れがちです。言われたほうは「あなたに何がわかるの?」とカチンときてしまうでしょう。

極端ではありますが、いっそのこと「アドバイスは絶対にしない」と決めてしまうことをおすすめします。

大切なのは「どうだろうねえ」「どうしたいの?」と一緒に考える姿勢を見せること。対面で向かい合うのではなく、一緒に同じ方向を見ること。その姿勢が大切です。

そして、相手がすべて話し終わるまで、自分の話やアドバイスはしない。ちょっと相手の話を聞いてはすぐに自分の話をする人がいますが、たいていの場合、タイミングが早すぎるのです。自分の話をするのであれば、じっくりと「もう話すことがない」というくらいに話を聞いてあげたあとにしましょう。

もう1つの鉄則

鉄則のもう1つは「問いたださない」ことです。

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例えば、「フラれちゃってさあ」→「なんでフラれたの?」、「街中で突然絡まれた」→「いつ?どんな人?」といった詰問口調は禁物です。

相手が気持ちを表現するのに精一杯なのに、ついつい自分の好奇心を優先してしまうのがこの聞き方。相手にしてみれば「理由なんてどうでもいいだろ」「とにかく怖かったっていう話をしたいのに」と、話の腰を折られた気分になってしまいます。

悩み相談についてよく言われることで、「たいていの場合、答えは相談する人のなかですでに決まっている」ということがあります。カウンセリングの現場でも、実際そう感じることはよくあります。

最終的に相手が「まあ、目の前のことを1つひとつやっていくしかないって、わかっているんですけどね」と自分で話し出す、そのための手助けこそが「究極の悩み相談」と言えるでしょう。

アドバイスしない。問いたださない。「得」する話し方の鉄則です。

【得ポイント】一緒に考えてあげると悩みは自然に解決する
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