タイムマネジメントを超える時間のうまい使い方 80歳まで生きるとして、人生はたった4000週間
時間をコントロールしようと思うと、時間のなさにいっそうストレスを感じる。人間であることの制約から逃れようと思うと、人生はいっそう空虚で、不満だらけになる。このままではどこにもたどり着けない。
それならば、制約に逆らうかわりに、制約を味方につけたらどうだろう?
自分には、限界がある。その事実を直視して受け入れれば、人生はもっと生産的で、楽しいものになるはずだ。
もちろん、不安が完全になくなるわけではない。限界を受け入れる能力にも限界はある。だとしても、これだけは自信を持っていえる。現実を直視することは、ほかの何よりも効果的な時間管理術だ。
断固として、やるべきことを選ぶ
限界を受け入れるというのは、つまり「何もかもはできない」と認めることだ。自分がやりたいことも、他人に頼まれたことも、すべてをやっている時間はない。絶対にない。だから、それを認めて生きる。そうすれば、少なくとも無駄に自分を責めなくてすむ。
タフな選択はいつだってやってくる。大事なのは、意識的に選択することだ。何に集中し、何をやらないか。どうせ全部はできないのだから、少なくとも自分で決めたほうがいい。
もうひとつ大事なのが、「選択肢を確保する」という誘惑に負けないことだ。
選択肢を増やすというのは、要するに困難な決断から逃げることにほかならない。「そのせいでチャンスを逃してしまったら?」と、ためらう気持ちもあるだろう。でも考えてみれば、何らかのチャンスを逃すことは──いや、ほとんどすべてのチャンスを逃すことは──当たり前の現実だ。そうでなければ、そもそも決断に価値はない。
何かに時間を使うと決めたとき、僕たちはその他のあらゆる可能性を犠牲にしている。その時間にできたはずのことは山ほどあるけれど、それでも僕たちは、断固として、やるべきことを選ぶのだ。
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