SNSと自分の生活を比べる人に伝えたい心構え 楽しいことをしているように見えるのはなぜ

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SNSを見てつい落ち込んでしまうのはなぜなのでしょうか(写真: muu /PIXTA)

→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

アラサー女子です。自分の人生をもっと輝かしく、楽しいのもとしたいのですが、会社と自宅の往復で疲れ切って何もできていません。正直お金も時間もないのが現状でプライベートの充実も何もありません。SNSなどを見るとこの不景気にもかかわらず楽しいことばかりをしている人たちであふれているように思えますが、私の周りにはそんな人いません。
何か根本的に生き方を間違えているのではとも思ってしまいます。20代前半の頃は周りの方が高いお店に食事に連れていってくれたりしましたが、30前後の今は声すらかかりませんし、このまま周りと比べても地味な生活を送るしかないのかと思い気がめいっています。何かよい打開策はないものでしょうか? 
MA 会社員

リアルな生活の楽しい一部「だけ」を切り取ったバーチャルな(盛った)生活記録であるSNSと、リアルな生活を営む自分を比べること自体がそもそも間違っています。

若さとは苦労しなくとも誰にでも平等に手に入れることのできる特権です。その時に何も考えずにすごすのではなく、何をするか、どう行動するか、どんな経験をし、その経験を通じてどんな思考を身に付けることができるか。それがその後の生活も、生活からくる満足感にも、大きな影響を及ぼします。

いま必要なのは負のエネルギーではない

MAさんはまだ30前後とのことで、十分に若いですから、たった数年前の自分に対して嫉妬している場合ではありません。

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人生の勝負はまだまだこれからなのに、後ろ向きな考えを持ってしまったり、他人の生き方や過去の自分を理想の形と決めつけてはいけません。MAさんはもっともっと幸せになる権利もありますし、そのような方向に自分自身を持っていくべきです。

過去の一時期の自分や、他人の生活の一面だけを見て、自分が負けているとか惨めに思う必要なんてどこにもないのです。

今MAさんに必要なのはそんな負のエネルギーではなく、前を向いて、今後より幸せになるために何をするべきかをポジティブに考えることです。

そのためにも今現在を生きる者として、今の現実をきちんと直視すること、自分にとっての現実的な理想の形をしっかり把握すること、そして空想ではなく、今現時点で目の前にある幸せに感謝すること。これらをよく考えましょう。

そもそも論として、MAさんは「周りと比べて地味な生活」と言われていますが、「周り」とは何でしょうか?

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