今回の世界ジュニアでは、オーストラリアや、タイ、フィリピンなどが代表選手団を編成してきていた。
「この大会を見ると、数年後の世界のゴルフ地図が見えてくるんです」と井上団長が話していた。確かに、2015年ぐらいまでは韓国、中国やタイの選手が強く、とくに女子では世界で活躍している選手も多い。その意味で、世界ジュニアは同世代の今の「ライバル」を知る、世界のレベルを知る機会になる。
日本代表選手では、女子は15-18歳の部で畑岡奈紗、大林奈央で2016年から3連覇し、当時フィリピン代表として出ていた笹生優花とも優勝争いをした。その後の活躍はご存じだろう。世界ジュニアが将来のゴルフ界の行方を示す指標の1つになっているといえる。
高年齢カテゴリーでの優勝で膨らむ期待
これまで、日本も含めて低年齢層では早くからゴルフを始めているアジアの選手が優勝をすることが多かった。高年齢カテゴリーと言われる13-14歳、15-18歳になると、アメリカやオーストラリア、メキシコ、南米勢などが上位に来るようになる。しかし、今回は低年齢層でもアメリカ勢が複数カテゴリーで優勝するなど、早めの強化をしている様子がうかがえた。
過去には、地元カリフォリニアのタイガー・ウッズが1984年に当時最も低年齢部門だった9-10歳の部で優勝し、1991年に15-17歳を制するまでに全部門で六度の優勝を果たした。女子では、メジャー2勝など米ツアー27勝を挙げ28歳で引退したロレーナ・オチョア(メキシコ)が1990年に9-10歳で初優勝し、1994年まで五度優勝している。
各世代で圧倒的な強さを見せた2人は、世界ジュニアのOB、OGとしてこれからの選手の目標であり、将来像の典型でもある。(文中敬称略)
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