ゴルフ・ジュニア日本代表「3人世界一」が示す希望 15-18歳の部・男子の優勝は19年ぶりの快挙

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何といっても、最年長カテゴリーの本の優勝は、日本選手団にとって朗報になった。これまで、公式記録に残っている日本選手の最年長カテゴリーでの優勝は1980年に田中泰二郎が最初。当時は15-17 歳の部だった。その後、1989年米倉和良、1996年市原建彦、2003年池田勇太と優勝者に名を連ねているが、それ以降途絶えていた。日本勢19年ぶりの優勝だった。

ショットを放つ本大志選手(提供・国際ジュニアゴルフ育成協会)

大会は各年齢カテゴリーがサンディエゴにある9コースに分かれて行われるのだが、このカテゴリーの会場は、アメリカツアー「ファーマーズ・インシュランス・オープン」の会場で、2021年に全米オープンの舞台にもなった名門、トーリー・パインズGCサウスコース。海岸の崖の上にあり、絶えず海風にさらされている。また、芝生も日本のゴルフ場では雑草の扱いをされているポアナ芝という、粘り気が強い芝になっている。

日本選手団団長を務めたIJGAの井上透代表理事は「2011年から日本代表選手団を率いてきて、このカテゴリーで勝つのが大きな目標だった」と言う。「コロナ禍で2回見送ったので、今回10回目の選手団で来ましたが、過去この世代の日本のトップクラスを連れてきても優勝できませんでした」と振り返る。

日本とは違う距離と芝に苦しんできた

2011年に時松隆光、小西健太で挑戦して時松が3位、2人で組んだ団体戦で優勝した。その後は日本ゴルフ界の次代を担うと期待されているプロ、アマの河本力、杉原大河、蝉川泰果、中島啓太らも挑戦しているが、トップ5に入れなかった。「距離が長く、日本とは違う芝で、ポンと来て勝てるコースではない」(井上団長)という。筆者は井上団長と縁あって2011年から取材しているが、このカテゴリーで苦しむ選手を多数見ている。

今年挑戦した本は、第1ラウンドに68で2位につけ、第2ラウンドで66をマークして一気に10アンダーとして首位に抜け出し、そのまま逃げ切った。2位に5打差の圧勝だった。本は7-8歳の部から世界ジュニアに挑戦しており、今回三度目の世界ジュニア挑戦で初めての優勝だった。

本人は「芝に慣れたことが一番です」と話している。短時間で多くの先輩が悩んだ芝質に対応できたのが、今までと違っていた。

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