長らく接客サービスを重視してきた日本に比べ、韓国では、街の食堂などで、言葉が通じない観光客に対して、悪態をつく店員さんも時折、目にする(もちろん5つ星ホテルやミシュランレストランは別だが)。
また、コンビニだろうが病院だろうが会社だろうが、お客さんが視界に入るまで熱心に携帯の画面を見てカカオトーク(韓国のメッセンジャーアプリ)かオンラインゲームに興じている人が多い。
韓国も経済発展に伴い、「上質なおもてなし」のサービスをするお店もずいぶん増えたのだが、それでもお客さんへの緊張感は、いまひとつない。
厳粛なはずの景福宮(キョンボックン)の近衛兵に扮している武官の隊列行進も、近づいてよく聞いてみると、結構、世間話に興じながら行進しており、ちょっとダラけているのだ。
「日本水準」を望むと、韓国では心が折れる
隣の日本が「世界最高峰のホスピタリティ文化」を誇るだけに(なかにはひどいサービスの店もあるが、日本全体の平均値はやはり高い)、少し雑に映ってしまうこともある。
もちろん韓国にも、親切でサービスのよい食堂も多くある。
しかし、たとえば4人以上の客でなければ、店主が客に入店を断るサムギョプサルの店が結構あったり、夜になると自分の帰宅方面でなければ平気で乗車拒否するタクシーが多かったりと、「日本水準のサービス」に慣れていると、心が折れることも多い(ただし「香港水準のサービス」に慣れてしまうと、韓国のサービスレベルが神々しく感じるので、何事も相対評価なのだが)。
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