「幸運を信じる人」の成績がいい科学的な理由 実験が明らかにした「儀式」や「お守り」の力

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「自分は運がいい」と考える人は、脳の「実行機能」が高いそうです(写真:takeuchi masato/PIXTA)
世の中には「何をやってもなぜかうまくいく人」がいる一方、「何をやってもうまくいかない人」がいる。では、「うまくいく人」には、なぜ幸運が舞い込むのだろうか? 運がいい人と悪い人には、なにか私たちの知らない習慣や行動、考え方の違いがあるのだろうか?
「運」の起源やメカニズムを科学的に検証し、どうすれば「運」を呼び込むことができるのかを解説した、心理学者・神経科学者のバーバラ・ブラッチュリー氏の著書、『運を味方にする 「偶然」の科学』より、一部抜粋・編集のうえ、お届けする。

「不運だ」と思うと実行機能が損なわれる

心理学者のリズ・デイとジョン・モルトビーは、幸運を信じると全体的な心理面でのウェルビーイングが高まるかどうかを検証した。

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調査では144人の男女に、幸運を信じているかどうかを尋ね、それぞれのうつ状態、不安、楽観主義、神経症傾向についても調べたあと、その結果になんらかのパターンをさがした。

すると、自分や他人は運に恵まれていると強く信じていない人ほど、うつ状態にあったり、不安を覚えたりしていた。いっぽう幸運を信じている人は楽観的で、うつ状態でもなければ、不安を覚えてもいなかった。

それとは別の調査でモルトビーの研究チームは「自分は運が悪い」と思い込んでいる人たちには「実行機能」が損なわれている傾向があることに気づいた。

実行機能とは、計画を立てたり、当初の計画が失敗したときに代替案を立てたり、物事を整理して考えたり、いま着手している課題に集中したり、その課題を達成するまで注意を維持したりする一連の認知機能を指す。

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