学校で習った「英語の発音が怪しい」問題の真相 ネイティブに聞いてみた「of course」の発音

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あえて疑念を抱いてみた筆者は、自宅にあった洋画DVDをいくつか引っ張り出して、ひたすらof courseというセリフを探してみたのです。

◻︎『ダークナイト』(The Dark Knight)
◻︎『インセプション』(Inception)
◻︎『300 〈スリーハンドレッド〉』(300)
◻︎『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(Captain America: The First Avenger)
◻︎『マン・オブ・スティール』(Man of Steel)
◻︎『エターナル・サンシャイン』(Eternal Sunshine of the Spotless Mind)

筆者がたまたま持っていたDVDからのセレクションですのでランダムではありますが、上記の6つの映画で発見することができました。さっそく該当部分を聞いてみると、ナチュラルスピードで話しているときのof courseのfは、もはや/v/なのか/f/なのか判別がつかない状態ではないですか! 都合の悪いことに、自然にof courseと言うときって、ofの音はほぼ消えて、courseしか聞こえないくらいの発音なんですよね。そのおかげで、何度も繰り返し聞くはめになったのですが、最後にはお手上げ。ofの発音が一瞬すぎて、/v/と明らかに声帯が振動はしていない気もしますし、かといって、絶対に/f/かといわれるとこれも微妙な感じです。

これは音声認識のできる器械などでチェックしないと確実にはわからなさそうです。ただ、大多数のネイティブは基本的に「オヴコース」のつもりで発音していることはわかりました。皆さんも、洋画などでof courseに遭遇したら、この記事を思い出して音をチェックしてみてください。

そして、偶然並んだときは?

さて、「haveとto」や「usedとto」が偶然に文中で並んだときに「逆行同化」が起きるのかどうかについて、15人の回答は以下のとおりでした。あくまでも彼らの自己診断の結果です。

この文のused toは「~に慣れている」という意味の成句ではなく、Antibiotics are used(抗生物質は使われる)の部分と、to treat or prevent some types of bacterial infection(一部の細菌感染の治療や予防のために)で意味が区切れます。このケースでは、15人中13人が有声音/z/で発音すると答えました。つまり「逆行同化」は起きないということです。

この文のhas toは「~しなければならない」という意味の成句ではなく、what he has(彼が持っているもの)とto say(言うための)で意味が区切れます。この文では「逆行同化」をするという意見がやや増えましたが、「逆行同化」をしないという意見が多数でした。

この文のhave toも成句ではなく、what do we have(私たちは何を持っている〔何がうちにある〕)とto eat(食べるための)で意味が区切れます。こちらは「逆行同化」をしないという意見が大多数となりました。

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