人間がどうしても「顔を優先」してしまうワケ 脳が持つ不思議な法則の秘密
記事冒頭の写真をご覧いただきたい。瓶の中には何が見えるだろうか?
「男性に後ろから抱かれる女性」が見えただろうか? TBSテレビが『生命38億年スペシャル 最新脳科学ミステリー“人間とは何だ!?”』の2014年放送で紹介した時も、街で聞いた成人男女20人中19人が「瓶の中には男女が見える」と回答した。
子どもの目に見えたものは?
ところが、実はこの絵、「男女」とはまったく違う、もうひとつの正解が存在する。まったく別のものが見えると答えたのは、幼稚園の子どもたち。4~5歳の子どもたちは
「イルカ!」
「なんか、イルカみたい……」
「イルカがジャンプしてる~」
などと、ダントツで「イルカ」という答えが多かったのだ。
「イルカ? いったいどこに?」と思うかもしれない。そんな人たちのために、ヒント。イルカは全部で9頭。よく観察してみると、発見できるのではないだろうか。
ではなぜ、大人たちには男女に見えて、子どもたちにはイルカに見えたのか。それは、脳が判断を下す際に大切にしている、あるものが関係している。玉川大学脳科学研究所の松田哲也准教授は言う。
「われわれが物事を認知する際は、過去の経験から得た知識を使って理解する。その時、色々な知識がある中で、自分にとって今いちばん身近なものから当てはめていく」
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