「人口減」をむしろ味方につける経済大改革の方策 もはや昭和ではない、「同棲婚」「婚外子」も鍵に

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スウェーデンのサムボ法(1988年施行)では、結婚せずに別れた場合でも住居や家財を平等に分けることを定め、婚外子に対しても差別なく法律婚の子どもと同等の権利を保障している。フランスのPACS(連帯市民協約、1999年制定)も同様だ。欧米では同棲婚カップルの生活を保障するこうした制度が確立されている。

注目すべきは、こうした国々では同棲婚の増加により、初婚年齢が低下していることだ。

日本では法律婚カップルの子どもの数自体は最近若干減少傾向にあるものの、平均2人弱を維持している。少子化の要因としては未婚率の上昇や晩婚化が指摘されているが、日本でも法律婚の準備期間としての同棲婚が広がれば、家族形成が活性化する可能性がある。

もちろん、すぐに日本社会全体が同棲婚を推奨するほどのムードになるかは微妙だが、若い世代の意識が確実に変化しているのは事実だ。欧米のように柔軟な家族形成を保障する制度作りを進める時期が来ているのではないか。

人口減少を「味方」につける経済システム

人口減少を味方につける経済システムをつくるという視点も大事だ。

人口動態には慣性の力が働く。仮に今後、出生率が多少改善しても若年女性数が大幅に減っているため、出生数は減少を続けてしまう。また、もし出生率が人口を維持するのに必要な2.07以上に急回復しても、ここで生まれた世代が子どもを産み始めるまでの数十年間の人口減少は避けられない。

つまり、人口減少とは長期間付き合わざるをえない。であれば、それをプラスに転化する経済システムや社会保障制度に変えていくことが必要だ。

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