どうなる通勤手当…「地方移住派」が知るべき知識 出社を求めない会社が増えるなか考えたい4つ
通勤手当の支給基準は、会社のルールブックである就業規則に具体的に定められていることが大半です。会社によっては、会社が認めた通勤経路に限定する場合もあれば、労働者の希望する経路を認めている場合もありますし、1カ月や3カ月などの定期代を全額支給する場合もあれば、支給金額に上限を設けている会社もあり、会社ごとによって制度は異なります。
コロナ禍によって出社を前提としなくなった会社では、通勤手当を定期代ではなく、実費に切り替えて支給している会社も多くなっています。
こうした実態を踏まえ、地方移住するものの定期的に出社をする人は、まずは自社の通勤手当の取り扱いについて、就業規則などでチェックしてください。
2.実費支給でも原則社会保険の対象に
一般的に就業規則では「通勤手当は通勤に要する費用として支給する」と定められていますが、地方移住などで出社の頻度が少ない人には実費形式で支給しているケースが通常です。
もちろん会社により、1日の上限の有無や、特急や新幹線等の利用の可否など内容は異なります。ただ、ここで気を付けておきたいのは、社会保険における通勤手当の取り扱いです。
通勤手当も社会保険料や給付の基礎となる「標準報酬月額」(なお、「標準報酬月額」の詳細は過去記事『給与が減ったと思ったら「この表」を見よ!』をご覧ください)の計算に含まれることになるのですが、業務交通費などとして通勤手当が実費で支給される場合でも、原則は社会保険の対象になってしまうということです。
つまり、地方移住し、ほとんどフルリモートになっている場合でも、まれに出社する必要があり、もともと出社を予定していた日に出社し、実費で支給された業務交通費も社会保険の対象となってしまうわけです。
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