チームで仕事!「セタガヤ庶務部」とは? 緩やかだけど本気ではたらく、ママの組織

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子育て中の女性が働くには「絶対に働き続ける」という強い意思がないとやっていけない。ワーキングママが増えるにつれ、子育てと仕事を両立させることの難しさが頻繁に話題に上がり、それがまた働き続けることのハードルを高くする。だが、多くの女性は「働きたい。でも子どもとの暮らしも大切にしたい」という思いを持つ。

ポラリスが目指すのは、子育てによる時間や場所の制約を前提条件として、新しい働き方を生み出すことだ。そうした働き方を生み出すための場として、ママたちのためのコワーキングスペース「cococi」も開設した。

中学校のテスト採点も

詳細は週刊東洋経済臨時増刊「ワークアゲイン」(1月30日発売)をご覧下さい

そんな理念に共感し、仕事を発注する企業も増えてきた。あるリゾート関連企業は、宿泊者アンケートの集計を発注した。アンケート用紙には、外国人の書いた外国語のコメントも混在しているが、セタガヤ庶務部にはさまざまな外国語を読めるメンバーがいる。またある不動産会社は、この地域の新築マンションを販売するにあたって、子育て中のママの視点で地域情報を提供するという仕事を発注した。

ある私立中学校は週3日、朝のテストの採点を発注している。近隣に住むメンバーたちが、その日の14時ごろまでに採点し、集計することで、教師が生徒の理解度を把握して夕方の補習授業に生かせるというわけだ。「保護者でも教師でもない、ほどよい距離感の大人の存在が、生徒たちにとってもいいみたいです」と市川さんは言う。

このところポラリスには、「自分の地域にも庶務部を作りたい」という人たちが集まっている。今年1月には「cococi2000プロジェクト」が発足。全国に2000通りのcocociを作り「何ができるかわからないけど何かしたい」女性たちに向けて、“心地よい新しい働き方”を提案していくのだという。

堀越 千代 東洋経済 記者

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ほりこし ちよ / Chiyo Horikoshi

1976年生まれ。2006年に東洋経済新報社入社。08年より『週刊東洋経済』編集部で、流通、医療・介護、自己啓発など幅広い分野の特集を担当してきた。14年10月より新事業開発の専任となり、16年7月に新媒体『ハレタル』をオープン。Webサイト、イベント、コンセプトマガジンを通して、子育て中の女性に向けた情報を発信している

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