酒に酔い「警察に保護」迎えに来た臨月の妻の一言 39歳で二度も警察に保護された男性のその後

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ワインの購入は、ソムリエが選んだワイン4本が毎月1万円で届く通販を利用しています。以前はワイン2〜3本を1日で軽く飲み切る大輔さんでしたが、現在は、ワイン1本を3〜4日かけて味わいながら飲んでいるそうです。

「僕にとって、ワインが減酒の支えになっています。ワインのおかげで、ほかの種類のお酒への興味がなくなったこともよかった。

子どもの存在も大きいですね。父親として、健康に気をつけなくてはいけません。大量飲酒していたころ、翌日は二日酔いで頭痛が続き、倦怠感もあってフルパワーで仕事をできずにいました。週末も、午前中までダラダラと寝ていたんです。でも減酒を始めてから早起きが苦にならなくなり、気持ちよく1日のスタートが切れます。それに、父親がその辺の道端で寝てちゃマズイでしょう(笑)。子どもに醜態は見せられないという気持ちで、減酒と向き合っています」

自分ひとりの意志で減酒はできなかった

さくらの木クリニック秋葉原も支えです。受診するたびに、「自分ひとりの意志の力は弱い」ことを認識させられたといいます。以前は、「がんばって飲まないようにしよう」と思っても、お酒が進むと気が大きくなったり楽しくなったりしてとことん飲んでいました。今、減酒ルールを決めて減酒アプリを利用し、成果を見せて医師にアドバイスをもらえる方法は、大輔さんにピッタリだったようです。

『今日から減酒! お酒を減らすと人生がみえてくる』(主婦の友社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

「自分ひとりでがんばるのはしんどいから、第三者に客観的にジャッジしてもらう機会が必要でした。受診したことは、とても有意義だったと感じています。先生だけでなく、受診を促し寄り添ってくれた妻にも感謝しています」

大輔さんは断酒を希望せず、このまま減酒を続けたいと強調します。大輔さんにとって、お酒はどのようなものなのでしょうか。

「うまく付き合えば、食事をおいしくしてくれたり、楽しい会話を引き出してくれたりするツールです。しかし一方で、飲みすぎると心や体へのダメージが大きいことも理解しています。気をつけて付き合わなければ諸刃の剣になります。体を壊すまで飲んだら、お酒は凶器です。そこを見極めて、いかにコントロールして飲むかが大切だと思っています。

正直、ビールや焼酎はもう飲みたくありません。ワインの奥深さを知り、ワインエキスパートの資格を取得して知識を深めたいと思っています。お酒のがぶ飲みは卒業して、丁寧にワインを味わいたい気持ちを大切に、減酒を続けていきたいです」

倉持 穣 さくらの木クリニック秋葉原・院長

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くらもち じょう / Jo Kuramochi

茨城県水戸市出身。東北大学医学部卒業。東京医科歯科大学医学部精神神経科、東京都立広尾病院神経科、東京都教職員互助会三楽病院精神科、医療法人社団柏水会初石病院を経て、2014年にさくらの木クリニック秋葉原を開院。

厚生労働省精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医・指導医、日本医師会認定産業医、東京医科歯科大学非常勤講師。

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