「買わない生活」がお金を回すことにつながる理由 「本当の意味」で「お金を制する」ということ

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ってことで、知恵と工夫の限りを尽くしてお金を使うという「わが闘争」は今もエンドレス続いているのであった。いやはやまったくこんなことに悩む日が来ようとはである。結局のところ、私はこの歳になって生まれてはじめて「お金の正しい使い方」を一つ一つ学んでいるのかもしれない。

どこまでも広がっていく「チーム稲垣経済圏」

で、その奮闘努力の甲斐あって、少しずつ「イケてるお金の使い方」ができるようになってきたので、最後にそのことをご紹介したい。

一言で言うと、自分で消費するものを買うのではどう考えても限界があるので、そうか、ならば他人に消費してもらえば良いのだ! と思いついたのであります。

例えば私、とても好きなパン屋さんがあるんだが、何しろ普段の食生活が米と味噌汁と漬物なので、なかなか買う機会がなく忸怩たる思いであった。で、ある日思いついたわけです。そうだ。自分で食べないなら他人に食べてもらえばいいじゃないかと。

ってことで、友人・知人と会う時のお土産にしたり、あるいは遠方の知人に季節の挨拶代わりに、あるいは何かのお礼に送ったりということを始めたのであった。無論人を見て送っているので、相手には大変に喜ばれるし、パン屋さんにも感謝される。つまりは私の人望はウナギのぼりである。

そしてうまくいけば、その相手がこのパンのファンになり、直接買いに行ってくれたり、あるいはお友達に紹介してくれたりすることになるかもしれない。そうなれば、わがチーム稲垣経済圏はどこまでも広がっていくことになるし、その可能性は決して小さくないと思われる。いやーこれぞまったくもってイケてるお金の使い方ではないだろうか?

ということで、これといったきっかけがなくてもやたらと人にものを送るようになった。パンの他、近所の好きな店で買うジャム、ケーキ、コロッケ、サンドイッチ、知人の農園から箱買いしたミカンなどなど。

さらに、人と会食するとき時にはわが近所の店を指定してお越しいただき、その代わり「わざわざ来ていただいたんで」とゴチソウしたりもする。もちろん、その品物や店をいかに私が愛しているかを全力でお伝えする。そのたびに実に晴れやかで気分がウキウキする。

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