マイクロソフトからスゴイ端末が続々登場? 樋口社長が語る"CEO交代による急変"

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2014年10月1日に来日したサティア・ナデラCEO(中央)、右は国際部門を率いるジャン=フィリップ・クルトワ上級副社長(撮影:今井康一)

もうお客様の要望であれば、それこそ、それを尊重しましょう、ほかのシステムと連携するようにしましょう、となった。

われわれのソリューションだけで閉じた世界というのは、お客様のメリットにならないということです。中にはマイクロソフトの短期的な利益を圧迫するような政策もあるかもしれないですが、それをいとわない。

もう一つ大きく変わったのは、ディビジョン、ディビジョンで閉じた形での開発が変わりました。いろんな製品が点と点が結びついてきて、あっ、これとこれが結びついたらこんないいことがあったんだ、というような形になってきた。

――わずか1年でものすごく大きな変化があった、と。

たった1年でここまで進歩してますから、これが2~3年経ったら相当、変わりますよ。お客様も、そういう動きに対して非常に好感度を示しています。「マイクロソフト、変わってきたね。いい方向になってきたね」というような言葉を聞くことが多い。

ディフェンスからオフェンスへ

――しかしバルマーさんのときにも同じことを目指していたのではないか、とも思いますが違うんですか。メディアが、グーグルに対して悪口を言うように仕向けていたのが悪いのでしょうか。

そういう面はあるかもしれませんね。

――印象として、バルマーさん時代は、次々に沸き起こる新興勢力に対するディフェンスをやっていたように思うんです。それがベンチャー的なオフェンスの文化に変わったように見えます。

そうですか。まあ、やはり今はたとえ敵対していてもどこかでは手を組まなきゃいけないという時代ですよね。完全に孤立した状態でやっていると、そんな戦略はあまりうまくいかないですよね。

でもファウンダー(創業者、バルマー氏は創業間もなくからの勤務)というのは、WindowsなりOfficeなりが自分の子供みたいなものでしょうから、そこを脅かすものはみんな敵だ、みたいに感じていたと思うんです。それはそれで、そのハングリーさ、闘争心は大切でした。でも、今の時代を見渡した場合には、今の時代にふさわしい現実的な戦略がある。今は、少なくとも現実的な戦略に舵を切れるようになったと思います。

――ある面では競合だけど、ある面では提携するというのは、今は当たり前でしょうね。

そうですね。これは口で言うのは簡単ですが、現場がややこしくて仕方がないという問題はあるんです。

――だけど、もともとそういう関係は、慣れっこですよね。例えばソニーはVAIOを売ってくれている面ではパートナー。でもゲームでは敵です。

多様な事業をやっていると当然そうなります。サティアがさかんに言っていますけど、デュアルライフということで、パーソナルなデジタルライフとデジタルワーク。このどちらかをアドレスする会社じゃなくて、もう両方をやるということなので、事業としては複雑になります。

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