しかし、最近は特定の学生を何回もインターンシップに参加させるという動きがある。都内のある学生は「夏のインターンシップに参加したら、秋のインターンシップにも呼ばれて、冬のインターンシップにも参加しないかと誘われた」。これでは、実質的に夏のインターンシップが1次試験、秋が2次試験、冬が3次試験と言えるのではないか。
インターンシップのピークは2月
インターンシップ開催のピークは今年の2月。解禁直前のインターンシップは採用試験と見るのが普通だろう。企業はインターンシップで目をつけた学生を、リクルーターの派遣、説明会、食事会などで囲い込むに違いない。
明治大学の「就職活動直前セミナー」で福宮賢一学長は「就活は思い切りも重要。様子を見すぎるのではなくて、アクセルを踏むことも重要」としたうえで「学生に失うものはない。勝ち取ることを考えてほしい」と激励した。
さらに、「キャリアセンターには40人のスタッフがいて、毎年2万件以上の相談に応えている。5000社以上の企業から求人がある」と大学のサポート態勢が万全であることを強調した。
会場にいた学生に話を聞くと「イベントに出て気合いが入った。後期試験も終わったし2月から就活を頑張ろうと思う」「大学が学生を応援してくれていることが伝わってきた。今まで特に活動していなかったが、やらなければという気持ちになった」という答えが返ってきた。
就職活動直前セミナーが就活スタートのきっかけになったようだ。スケジュール後ろ倒しで、のんびりしている学生が少なくないが、このイベントを契機に就活モードに入るだろう。企業が実質的に採用活動を開始している一方で、大学もしっかり対応している。
2016年新卒採用はすでに始まっている。「3月解禁、8月選考スタート」を鵜呑みにしては危険だ。
(撮影:今井康一)
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