今、ドラマの現場が求めている看板役者トップ10 今が旬の「連ドラ主演俳優」は一体誰なのか

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さて、こうした“看板役者”に、現在求められている要素とはどんなことでしょう。

勿論、「数字(視聴率)が期待できる」という点が最重要でしょうが、民放の場合はスポンサーを取り込めるCM契約本数の多さも無視できないところ。また、ネットを通じた同時配信が始まったことで、スマホ視聴の多い若年層に刺さる役者という点もより強くなっていると言えます。

看板役者に求められる要素も変わっていく?

最後に、筆者が算出した以下のデータを記しておきましょう。

2022年4月スタートの連続ドラマ全34本で主演を務めた俳優を男女比でみると、男20:女14。これは、割合的には20年前と比較しても大差ない数字です。年代別にみると、10代=1、20代=16、30代=7、40代=8、50代以上=2。

これを、全34本中16本を占める深夜ドラマに限ると、20代=9、30代=3、40代=4となっていました。

実は20年前、23時以降スタートの深夜ドラマは、週に僅か1本。先日、『科捜研の女』『警視庁・捜査一課長』などでお馴染みの、テレビ朝日系「木曜ミステリー」(20時スタート)が、今7月スタート作品をもって廃枠となることが発表されるなど、連続ドラマ枠の深夜への移行と、放送時間短縮(30分枠化)が急ピッチで進められています。

若年層のテレビ離れや視聴習慣の変化に対応した措置と思われますが、それによる連続ドラマの低予算化も考えられます。こうした傾向が、“連ドラ看板役者”の持つべき要素を大きく変えていく……今はその過程にあるのかもしれませんね。

(本文敬称略)

小林 偉 メディア研究家

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こばやし つよし / Tsuyoshi Kobayashi

メディア研究家、放送作家、日本大学芸術学部講師。東京・両国生まれ。日本大学藝術学部放送学科卒業後、広告代理店、出版社を経て、放送作家に転身(日本脚本家連盟所属)。クイズ番組を振り出しに、スポーツ、紀行、トーク、音楽、ドキュメンタリーなど、様々なジャンルのテレビ/ラジオ/配信番組などの構成に携わる。また、ドラマ研究家としても活動し、2014年にはその熱が高じて初のドラマ原案・脚本構成も手掛ける。

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