50歳から「求められる人」にあるスキル以外の資質 「あなただからお願いしたい」と言われるには
フリーカメラマンになったときも、山ほどいるカメラマンのなかに埋もれないように、ポートレート写真のオプションとしてモノクロ写真を手焼きしていました。喜んでくれる人が多かったので、だんだん大きな軸となって、個展も開催。インテリアとしても注文を受けるようになりました。
3 専門性を部分的に深めていく
専門的な仕事のなかで、さらに専門をつくる方法です。50代のある心理カウンセラーは、自身も家族も発達障害であることを、あえてカミングアウト。すると、全国から相談が来るように。発達障害の知識が深いだけでなく、当事者としても家族としても体験しているので、より相談者の気持ちに寄り添えて、説得力があるのです。
古き良きものを伝えていく
4 時代性を意識する
あえて時代に合わないことをしたり、古いものを現代的な方法で伝えたりして価値を高める方法です。衣食住の伝統的な手法を現代の生活になじむようアレンジして伝えるのもあり。着付け講師の知人は、着物を現代風に気軽に着られる方法を教えています。古き良きものを伝えていくのも、50歳からの役割だと思うのです。
「自分にできること」を重ねると、「自分にしかできないもの」になります。なにより「これは自分にしかできない」と思うものがあると、人は強く、元気になれるのです。
仕事がAI化、グローバル化、リモート化されていくなかで、中高年の出る幕がなくなってくるのではと考える人も少なくありません。この章でも書いてきたように、なにかの専門性をもった仕事を選ぶことが、まずは大事。
新しいことを始めるにしても、これまでのスキル、知識、経験、人間関係など、すでに蓄積されたものの延長線上で考えるか、または、もともとニーズのある範囲から自分のできることを探っていったほうがいいでしょう。
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