50歳から「求められる人」にあるスキル以外の資質 「あなただからお願いしたい」と言われるには

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もう1つ、50歳以上の人たちが見落としがちな資産があります。それはコミュニケーション力や包容力、やさしさ、知恵、経験など「人間ならではの力」です。

個人化する社会、超高齢化社会のなかで「見守る」「寄り添う」「話を聞く」「助言する」「教える」「サポートする」といった人間らしい役割は、もっとも求められていることにもかかわらず、場が少ないためにその力を発揮できないのです。

社会の仕組みでは、介護、医療、育児、生活、教育など、人間性を発揮する仕事ほど、比較的収入が低いということもあります。しかし、それらの多くは、やりがいをもって働ける現場でもあります。「人間ならではの力」は、“現役”を支える強力な武器になるはずです。

70代のカリスマ店員

先日、デパートに礼服を買いに行った際、70代の女性店員が応対してくれました。物腰がやわらかく、接客も完璧。葬儀の際のルールや立ち居振る舞いや、商品についての豊富な知識に感動。ほんとうに心強く、こんな方にまた接客してほしいと、お客様アンケートにお礼を書いたほどでした。

あとで聞くと、有名なカリスマ店員で、親子3代にわたって買いに来たり、遠方からやってきたりする人も多く、年下のスタッフたちの相談役にもなっているとか。

「年の功」を利用した“現役”という道もあるのです。

かつて私がブライダルの会社で働いていたときも、若いスタッフではなく、50代60代のスタッフのほうが「〇〇さんに担当になってほしい」と指名がかかっていました。結婚式は新郎新婦だけでなく、そのご両親と話す機会が多いものです。

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