「共感力がある人」と実はない人の決定的すぎる差 「共感アピール」をする人はとってもウザい

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もし共感力のレベルが高い人がいたら、本人に知らせずに仕事を手伝い、「コレ、やっといたから」とさりげなく言うだろう。そして、「明日も早いから、残業もほどほどにな」と言い残し、事務所を後にする。こんな態度を上司や先輩にされたら、「あの人、私のことわかってるな」と思うことだろう。

本当に共感力がある人は、相手が抱いている感情が手にとるようにわかる。そして、相当レベルの高い人は、かなり理解できるのだ。

多様性の時代だ。人の価値観はさまざまである。昔、みんなが抱いていた価値観を、今もみんなが抱くとは限らない。特に最近はそれぞれ受け止め方が違う。そのことを受け入れない限り、共感力が磨かれることはない。

よく話す人は、あまり共感しないほうがいい

まだ関係ができていない相手と会話を盛り上げるためには、こまめに質問することが大事だ。うまくできれば、相手はドンドンと「話してくれる」ようになる。

「連休はどうされたんですか?」
「家族と北海道へ行ってきました」
「北海道ですか!」
「1年に1回は北海道へ行くことに決めてるんです」
「どうしてですか?」
「子どもが好きで」
「お子さんはおいくつなんですか?」
「10歳と15歳です。10歳の子が、北海道を気に入ってて」
「へえ。北海道のどこが気に入ったんでしょうね」
「北海道の大自然です。日高によく行ってます」
「日高ですか! 日高には何があるんですか?」

 

文章だと、尋問しているように読めるかもしれない。が、適度なリアクションを加えて短い質問を繰り返すと、相手はノッてくる。どんどん話をしてくれるようになる。しかし共感しすぎると、まずい。共感とは「他者と喜怒哀楽の感情を共有すること」だ。ついつい自分の感情も表現してしまいたくなるからだ。

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