チョコ好きの人に教えたい「身体にいい」食べ方 「腸内環境を整えるための食材」とは何か?
先ほどの芝生の例を使うと、プロバイオティクスは庭に植える種に相当する。そしてプレバイオティクスは水や肥料に相当する。プロバイオティクスがうまく機能するのは、プロバイオティクスが人間に消化されないから。だからプロバイオティクスは腸内に留まり、腸の仲間たちが喜んでそれを食べるのだ。
ハダカデバネズミは塊茎や塊根、菌類ばかり食べると本書の前半で書いたが、覚えているだろうか。塊茎や塊根、菌類にはプレバイオティクスが豊富に含まれている。だからこそ、この神秘的なハダカデバネズミの腸内細菌は数が豊富で多様性に富んでおり、老化に抗うこともできるのだ。
ヤマノイモ属の塊茎に加え、クズイモ属のヒカマ、タイガーナッツ、ルタバガ、パースニップ、サツマイモ、キノコ、タロイモ(類似のキャッサバなども)、ユッカ、根セロリ、エルサレムアーティチョーク(別名サンチョーク)、チコリ、ラディッキオ、アーティチョーク、ベルギーエンダイブなどがプレバイオティクスの優れた摂取源となるが、とくに今挙げた中の最後の4つにはアッカーマンシア菌の好物であるイヌリンが豊富に含まれている。
アッカーマンシア菌は腸壁を覆う粘液を食べて、粘液の生成を助ける。アッカーマンシア菌が多いほど、年を重ねても若々しくいられる。私のお気に入りをいくつか紹介しよう。
オクラのオススメの食べ方
オクラは、プレバイオティクスの食物繊維や、ビタミンC、A、鉄、リン、亜鉛などを豊富に含んでいる。実は、オクラに含まれる炭水化物の半分はプレバイオティクスの食物繊維なのだ。正しく調理すれば、おいしく食べられることを約束しよう。
私のおすすめは、強火で炒めるか、カリカリになるまでオーブンで焼くこと。生のオクラが手に入らなくても心配無用。冷凍オクラはたいていのスーパーで売られており、栄養価は同じだ。調理する前に解凍して水気を切っておくと、ねばねば感が軽減される。そしてオクラの粘液はレクチンと結合するのだ。
とくにブロッコリーやカリフラワー、芽キャベツなどのアブラナ科の野菜には、腸内環境を整える効果がある。芽キャベツには食物繊維やビタミンB1、B2、B6、C、Kなどが豊富に含まれており、抗酸化作用や抗炎症作用もある。芽キャベツは、とくに腸に優しい野菜のひとつと言えるだろう。
一方、ブロッコリーの食物繊維は芽キャベツよりやや劣るが、調理した1カップ分のブロッコリーでオレンジ1個分のビタミンCを摂取できる。また、βカロテンも豊富に含まれている。さらに、ブロッコリーにはビタミンB1、B2、B3、B6が含まれていることを知っていただろうか。ビタミンB群がこれほど含まれるものはそうないだろう。また鉄分やカリウム、亜鉛、マグネシウムも豊富に含まれている。
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