チョコ好きの人に教えたい「身体にいい」食べ方 「腸内環境を整えるための食材」とは何か?
さらに、ブロッコリーがリーキーガット(腸管透過性亢進)の治療に役立つという証拠もある。ある研究では、ヒトのリーキーガットや大腸炎に似た症状を持つマウスに、ブロッコリーをたっぷり含んだ食事をさせたところ、症状が軽減された。同じ症状のマウスにブロッコリーを食べさせなかった場合、症状は変わらなかった。なぜそんなことが起こったのか?
ブロッコリーや芽キャベツなどのアブラナ科の野菜には、インドロカルバゾール(ICZ)と呼ばれる化合物が含まれている。この化合物は、アリール炭化水素受容体(AhR)と呼ばれる腸内の受容体と結合し、体が毒素に反応するのを助ける役割を果たす。AhRとICZが腸内で結合すると、腸のバリアと免疫システムがともに強化されるのだ。
皮肉なことに、以前はリーキーガットの患者の多くが、医師からブロッコリーや芽キャベツなどの「食物繊維」を避けるよう言われていた。だが実は、こうした野菜は患者の腸を治すのに役立つのだ。リーキーガットやIBSの症状が出ている場合は、下痢や痙攣を起こさないよう、初めて食べるときはドロドロになるまでじっくり煮込むか、圧力鍋を使うといい。
キノコがいい理由
キノコ類の健康効果は古くから知られている。だが長寿研究の仲間が、キノコ類に豊富に含まれる2つの重要な抗加齢に効く物質、エルゴチオネインとグルタチオンを初めて特定した。キノコ類はこの2つの抗酸化物質を最も多く含む食品であり、フリーラジカルから体を守り、若さを保つのに役立つ。
キノコを調べた結果、ポリフェノール含有量はポルチーニが圧倒的に高かった。第2位は、人気の高いホワイトマッシュルーム。キノコ類には多糖類がたっぷり含まれる。多糖類は微生物叢を養い、免疫系に「落ち着くように」と指示を出してくれる。キノコ類が免疫力を高めるというのは、これが理由だ。
そして何よりも、熱を加えてもキノコに含まれる大事なポリフェノールに影響はない。だから炒め物やソテーにして、アンチエイジング効果のある野菜の付け合わせとして食べよう。
だが、キノコを食生活に取り入れる本当の理由は、ポリアミンが豊富に含まれていることだ。ポリアミンは長寿を促進する化合物で、百寿者はよくこれを摂っている。
私のお気に入りのポリアミンはスペルミジンで、これは精液に含まれることから名付けられた。研究によると、スペルミジンは寿命を延ばし、心臓を保護する働きがあるという。キノコ類はスペルミジンの優れた摂取源のひとつだ。
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