チョコ好きの人に教えたい「身体にいい」食べ方 「腸内環境を整えるための食材」とは何か?

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果物の多くは、旬の時期にだけ適度に食べるのが望ましいのだが、もともと低糖質で、季節を問わずたくさん食べてよい果物もある。残念ながら、こうしたアンチエイジング効果の高い果物は、果物だと思われていないことが多い。以下のようなものがある。

グリーンバナナ

バナナにはカリウムが豊富に含まれるため賞賛されているが、バナナには微生物叢が嫌がる糖質も豊富に含まれている。中くらいのバナナ1本には14gの糖が含まれており、これは小さじ3杯半に相当する。ところが、未熟なバナナは果糖の含有量が少なく、レジスタントスターチで構成されているため、微生物叢が好んで食べる。

だから青いバナナを見つけたら、ぜひ買おう。アボカドと同じく、この低糖質の果物は髪や肌に栄養を与える。アボカド1/2個とグリーンバナナ1/2個をつぶして混ぜ、ヘアマスクやフェイスパックとして使おう。良い香りがするし、肌の細菌たちも喜ぶ。

ラズベリー、ブラックベリー、マルベリー

この酸味のあるベリー類は、1カップあたりの糖分が約5gしかなく、プレバイオティクスの食物繊維の宝庫であり、エラグ酸を含むポリフェノール類がたっぷり含まれている。また、ビタミンA、C、Kも豊富に含まれている。甘いものが好きな人は、ラズベリーを冷凍しておけば、悪玉菌を増やすことなく小腹を満たせるだろう。

このほかにも…

エクストラダークチョコレート

腸の仲間たちは毎日チョコレートを食べてほしがっている。だからエクストラダークチョコレートを毎日28gずつ食べてみよう。満足感があって贅沢な気分になれるだけでなく、健康にも良い影響を与えられる。

チョコレートには抗酸化物質やフラボノイドが含まれており、これらには強力な抗炎症作用がある。しかし、本当の効果は、市販されているほとんどのチョコレートの主成分である植物由来のカカオにある。

カカオに含まれるフラボノールには、脳の健康を促す効果があり、フラボノールが豊富なチョコレートを長期的に摂取することで脳を保護できる。ある研究では、少量のダークチョコレートを3カ月間食べつづけた人は、対照群に比べて記憶力、処理速度、注意力が向上した。

他の研究では、フラボノールを摂取した高齢者の記憶保持力と新しい学習能力が顕著に向上したことが示されている。これは、加齢によって最も影響を受ける脳の構造である大脳皮質への血流が増加したことと関係があると考えられている。チョコレートを食べると加齢によって最も劣化する脳の部分の血流が増え、老化を防げるということだ。

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