池袋で「人が巻き込まれる事件」が多発する怪奇 辻斬りの供養のために作られた「四面塔」の存在

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丸物百貨店のなかった頃、池袋駅の構内の邪魔とばかりに四面塔を移動させたところ、怒りに触れて当時の駅長が2、3日でポックリ死んでしまったとある。また終戦後、西武池袋線であまりに事故が多いことから、易者に見てもらったら「四面塔を粗末にしているからだ」と言われたが、当時は駐留軍の兵隊たちが物珍しさに小便をひっかけていたりしていたのだ。その後、西武池袋駅は駅員たちが始発電車の出たあとで、四面塔を掃き清めるようになった。

この塔を移転するときは、人夫8人が下敷きになって亡くなった。これ以上事故がないようにと、祠を立てた──どこまで本当なのかわからないが、そんな怪異のエピソードが書かれていた。

「祟られた丸物デパート」

また、昭和34年に刊行された「特集 人物往来」の、「姿なき現代日本の恐怖」という記事の中で、「祟られた丸物デパート」が書かれている。

そこでは四面塔は「人斬り塚」とも呼ばれ、その祟りで丸物百貨店では、頻繁に泥棒が入り、7階の窓にはまっていた大きなガラスが突然落下して、通行中の女性の頭にぶつかり大ケガをしたと書かれている。

江戸時代の辻斬りだが、河内山宗俊の弟分の片岡直次郎ら、御家人をカサにきる無頼漢たちの仕業だともある。

そして亡くなった人たちの霊が各所に現れ通行人にいたずらをし、死者の霊を慰めるために四面塔が作られたのだと。

昭和22年に、当時の池袋駅長が、四面塔のそばで立小便をしたら、間もなく尿毒症になってポックリ死んだともあるが、これは前述の駅長の話とは別なのだろうか。

ママのいうとおり、辻斬りというのは「巻き込み」の殺人だと言っていい。関係ない人たちを巻き込んで命を奪う。

ママから話を聞いて間もない頃に、池袋で大きな事件があった。

2019年、4月19日12時半頃、東池袋の交差点で、自動車が暴走し赤信号を無視して横断歩道に突っ込んでいき、母子2人が死亡、ほかにも9人が負傷した。

運転をしていたのは、板橋区在住の当時87歳の元通産相官僚I。

Iは自動車運転処罰法違反で書類送検、在宅起訴はされたが、妻と幼い子どもを奪われた遺族は厳罰を求めて署名運動を起こした。日本中で、「上級国民」への怒りと憎悪が沸き立った。

2020年7月には、事故現場に母娘の慰霊碑が建立された。

遺族が公開した妻と娘の写真を見て、胸が痛まない人はいないだろう。遺族の男性は、ブログを開設し、情報を発信している。

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