ゴルフのマスターズ、コロナ払拭した現地の実情 オーガスタでは会場はほぼノーマスクだった
ギャラリーゲートからコースへ向かう通路は観客であふれていた。観客の99.9%はノーマスクであった。ゴルフは屋外での観戦であることも影響しているかもしれないが、日本のトーナメント中継をみると、ギャラリーはほぼ全員マスクを着けている。日本のトーナメントでは感染予防対策としてマスク着用が推奨されているが、マスターズではそのような案内は一切なかった。
会場内で更に密となるのは、マスターズのロゴマークの入ったグッズを売っているゴルフショップである。開場の一角の大きなスペースに設けられたゴルフショップには、連日パトロンが押し寄せ、入場を待つ人の列は絶えることがなかった。
テーマパークのアトラクションのように行ったり来たりの長い列の後、ショップに入場できる。中は人と人がすれ違うのがやっとの混雑である。まさに3密状態であるが、マスクをしているパトロンはいない。キャップ、ウエアなど商品を選んだり、係員に品番を伝える人の列が絶えなかった。唯一商品会計のレジのスタッフはマスク着用であった。
マスターズでしか買えない商品に群がるパトロン
マスターズのお土産の売り上げは公表されていないが、品ぞろえが豊富で、ここでしか買えないマスターズマーク入りの商品につられて、売上は一説にはマスターズウィークで50億円以上とも言われている。
マスターズの会場でしか買えない商品は、ネット時代の今、転売サイトに開催期間中から今年の年号入りキャップが28ドル⇒69.99ドル、熊のぬいぐるみ15ドル⇒34.99ドル、記念フラッグ25ドル⇒59.99ドル。
果ては開場でドリンクを買うとマスターズカップに入れてくれるが、その無料のカップも14.99ドルで売られている。コロナ禍でもここでもマスターズ人気の衰えはなかった。
今年で86回目となるマスターズ、2022年の優勝賞金は過去最高の270万ドル、賞金総額は1億5000万ドルになった。松山が勝った2021年が優勝207万ドル、総額1億1414万ドルで、優勝賞金は8000万円以上も上がったことになる。過去を見ると、25年前1997年タイガーが初優勝した時は優勝48.6万ドル、総額2732万ドルで、現在の5分の1である。
ちなみに1934年第1回マスターズ、ホートン・スミスの優勝賞金は1500ドル、賞金総額5000ドルであった。マスターズの賞金は、慣例として土曜日に発表される。入場チケット販売やグッズ販売の状況を加味して発表されるとのことである。これが事実だとすれば、入場チケット、グッズ販売売上もコロナ禍の影響を受けていないことの証明になる。
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