ゴルフのマスターズ、コロナ払拭した現地の実情 オーガスタでは会場はほぼノーマスクだった
練習ラウンドが始まる月曜日から、パトロンと呼ばれる観客がマスターズの会場であるオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブに押し寄せていた。
2020年の11月秋開催時は無観客、2021年松山優勝の時は上限5000人であったが、今年、観客数の制限はなく、従来の観客が戻っていた。毎年マスターズの入場者数は発表されない。
入場者数は月曜日~水曜日までの練習日は各日5万人、本戦の木曜日~日曜日は各日4万人、計31万人の入場者と推定されている。もちろん、プラチナチケットと呼ばれる入場券を手にしなければ会場には入れない。
チケット正規価格は練習日の月曜日から水曜日は75ドル/日、本戦の木曜日から日曜日は115ドル/日であるが、毎年購入している人が権利を持っていて新たに購入することは難しい。2011年から翌年のチケットのインターネット販売も開始されたが、これに当たることも至難の業である。チケット売上は正規の価格として推定2965万ドル(約38億円5450万円)となる。チケットは買いたくても買えない。
チケット転売市場も活況
そこで、チケットを持っている人が転売し、再販するマーケットが存在している。2019年タイガーが復活優勝したことで、この再販価格も高騰していた。大会が開催されているジョージア州の州法で会場から2700フィート以内での再販行為は禁止されているが、その外側では毎年ダフ屋がオープンしている。今年も定宿にしているホテルの横に例年と同じダフ屋がテントを構えていた。
その社長に開催週前の日曜日に今年のチケット価格について話を聞くと、「月曜日から水曜日の練習日は900ドル(約11万円)。金曜日から日曜日の試合は2500ドル(約32万円)になる。ただ火曜日が雨予報だから、450ドル(約5万8000円)になる」と相変わらずのプラチナチケットの人気に陰りはなかった。
その時点ではまだ、タイガーの出場が決まっていなかったが、タイガーの成績次第では、もっと高くなると、社長の鼻息は荒かった。チケットから見ても、コロナ禍の影響は消えていた。
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