価格299万円~、新型ステップワゴンに漂う安心感 オラオラ系全盛の今、スッキリ系ミニバンは?

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2列目シートを一番中央寄りにした状態(東洋経済オンライン編集部撮影)
2列目シートを一番中央寄りにした状態(東洋経済オンライン編集部撮影)

ちなみに新型ステップワゴンの2列目キャプテンシートは、従来の前後スライドに加え、左右の橫スライドも可能となった。スライド量は、右(運転席側)シートで左右75mm、左(助手席側)シートでは最大115mm。また、前後のロングスライドは、シート中寄せ時で865mm(スパーダとプレミアムラインは780mm)、外寄せ時で610mm(スパーダとプレミアムラインは525mm)を実現する。

中央の前よりに2列目シートを配置すれば、チャイルドシートに乗った子どもの世話もしやすい(東洋経済オンライン編集部撮影)
中央の前よりに2列目シートを配置すれば、チャイルドシートに乗った子どもの世話もしやすい(東洋経済オンライン編集部撮影)

左シートの左右移動量、また、シート中寄せ時の前後スライド量のほうが多い理由は、2列目シートへチャイルドシートを設置し、幼児など小さな子どもを乗せるケースを考慮したものだ。左2列目シートを内側(運転席寄り)で最も前方に移動させれば、子どもの着座位置が運転席から近くなり、小柄な女性などでも停止中に世話をしやすくなる。

2列目と3列目をフルフラットにした状態(東洋経済オンライン編集部撮影)
2列目と3列目をフルフラットにした状態(東洋経済オンライン編集部撮影)

ほかにも新型では、2列目と3列目をフルフラットにし、アウトドアなどでの車中泊にも対応するモード、3列目シートを床下収納し、2列目シートを後方一杯にロングスライドさせることで、夫婦など大人2名がゆったりと橫になれるモードなどが可能だ。ホンダの開発担当者によれば、先代モデルは「シートアレンジの面でライバル車に負けていた」こともウィークポイントだったという。シートの使い勝手向上がメインターゲットであるファミリー層の購入動機にどう影響するのかも、今後の注目点だ。

ハイブリッド車e:HEVの走行性能

新型ステップワゴンの走行シーン(東洋経済オンライン編集部撮影)
新型ステップワゴンの走行シーン(東洋経済オンライン編集部撮影)

最後は、同じコースを使い、新型ステップワゴンのe:HEV仕様を実際にドライブしてみた。パワースイッチを押すと、バッテリーがある程度充電されている状態のようで、エンジンは始動しない。アクセルをゆっくりと踏み込んで発進しても、しばらくは走行用モーターのみで走るEVモードなので室内はとても静か。さらにアクセルを踏み込んで車速を上げると、エンジンが発電のために始動し、ハイブリッドモードに切り替わるが、新型では、その際も静粛性がかなり向上していることがわかる。要因は、エンジン始動時に急激な回転数の上昇がないためだ。

前述のとおり、新型e:HEV車のパワートレインは、先代モデルとほぼ同じスペックである。搭載する2.0L・4気筒エンジンは最高出力107kW(145ps)/6200rpm、最大トルク175N・m(17.8kgf-m)/3500rpmを発揮する(最大トルクの発生回転数のみ、先代が4000rpmだったのに対し500rpm低い)。また、走行用モーターは最高出力135kW(184ps)/5000~6000rpm、最大トルク315N・m(32.1kgf-m)/0~2000rpmだ。さらにWLTCモード値19.5~20.0km/Lという燃費性能もほぼ同様となっている。

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