5月19日、ホンダが「新型SUVデザインストーリー」というサイトを公開した。内容は、新型モデルのデザインができるまでの解説だ。その新型SUVの名前は「ZR-V」だという。一体このZR-V、どのようなクルマなのだろうか?
端的に言えば、コンパクトSUVの「ヴェゼル」とミドルクラスSUV「CR-V」の間を埋めるサイズのSUVだ。いわゆる“Cセグメント”に相当する。ただし、普通のSUVではなく、「まったく新しい価値」を提供するとホンダは言う。
ZR-V/ヴェゼル/HR-Vの名称戦略
ここでややこしいのは、その名称だ。日本仕様はZR-Vであり、中国でも同じZR-Vの呼び名が使われるようだ。
しかし、北米では「HR-V」と名乗る。ちなみに北米をはじめ世界市場では、これまで日本のヴェゼルと同じクルマがHR-Vの名称で発売されていた。一方、中国はHR-Vとヴェゼルの両方の名称が使われてもいた。
そんな中で昨年、日本の「ヴェゼル」はフルモデルチェンジで新世代に切り替わる。しかし、この新型ヴェゼルは、北米には未導入。その代わりに、新型SUV(日本名:ZR-V)が新世代の「HR-V」として発売されたのだ。
また、中国でも同じように、日本の新型ヴェゼルは導入されていない。かわりに新型ヴェゼルベースのEV「e:NS1」と、新しいZR-Vが導入される。つまり、今後は日本ではヴェゼルとZR-V、北米ではHR-V、中国はZR-Vとe:NS1が販売されることになる。
世界的な視線でいえば、これまでの「ヴェゼル(日本名)=HR-V(世界名)」が、新世代となることで分離。旧HR-Vは、よりサイズアップして新世代となる。日本には新世代モデルが、新たにZR-Vの名で導入されるというわけだ。
ちなみに日本やヨーロッパでは、1998年よりハッチバック車をベースとした、HR-Vという名のクロスオーバーが発売されていた。ただし、そのコンセプトは1代限りとなり、現在グローバルで販売されているHR-Vには受け継がれていない。
そういう経緯もあるため、日本では、過去のHR-Vのクロスオーバーのイメージを嫌って、ZR-Vの名称を使った可能性が考えられる。
そんな新型ZR-Vがどのようなクルマになるのか。もう少し掘り下げてみよう。
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