高視聴率・日テレ「〇〇妻」はなぜ生まれた? 「家政婦のミタ」コンビが考えた究極の"愛"
夫婦仲が危うくなったとき、結局、最終的には別れるか、元サヤに収まって幸せになるか、大体、そのどちらかですけれど、「それって、どっちもつまらないよね」と僕も遊川さんも思ったのです。それで、スポーツ選手のように「契約更新」する妻はどうだろう?という話になりました。
「契約妻」がすべてではない
――「〇〇妻」というのはたいへん想像力を刺激されるタイトルですが、「〇〇」には何が入るのでしょうか? やはり「“契約”妻」なのですか?
確かに「契約妻」という発想からスタートしたドラマではありますが、でも“〇〇=契約”というわけではありません。そんなに浅いドラマではない、と言いますか。
これから最後の10話まで描いていきますが、「〇〇」に何が埋まるのか? 最終話まで見たときに、それぞれの視聴者の中で「〇〇妻」って、こういうものだったのか、と思っていただけるんじゃないかと思います。
僕自身も、そうだったんですよ。最終話の撮影をしているときに、ふいに「ああ、〇〇妻って、こういうことだったんだな。ここに入るワードはこれだったんだな」というものが見えてきました。それは正純自身もたぶん同じで、最後に答えをつかむのです。視聴者の方たちも、正純といっしょに考えながら、ドラマを見ていただけたらと思います。
みなさんが考える「○○」に入る言葉と、僕自身が考える「○○」に入る言葉は、同じかもしれないし、全然、違うかもしれない。答えがひとつ、というわけではありません。
僕も最後に「俺なら〇〇にこれを入れるな」と思った言葉を遊川さんに言ったのですけれど、「なるほどね、そういう考え方もあるよね」って、クールに言われました。
――それにしても、「契約結婚」というのはインパクトのある設定ですね。1話から明かされて、びっくりしましたが。
実は企画が立ち上がったばかりのときは、最終話で「契約妻」という結論に行きつくというストーリーだったのですが、遊川さんが「1話にやってみよう」と言い出したのです。初回から「契約妻」というところを明らかにして、それから「なぜ、こういう形(契約)になったのか」というところを描いていったほうが面白いんじゃないかということで、そうしてみました。
そのおかげで結果的に、より深いところまで到達できたと思います。制作する側のハードルは上がりましたけれど、遊川さんはハードルが高いほど燃えるタイプなんですね(笑)。
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