高視聴率・日テレ「〇〇妻」はなぜ生まれた? 「家政婦のミタ」コンビが考えた究極の"愛"

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実はラブストーリー!

別に「契約」という新しい形の夫婦を提案することが、目的だったわけではないのです。このドラマは、「人を愛するって、どういうことか?」を描いた、究極的なラブストーリーなのです。

――ラブストーリー、なのですか。ミステリーのような感覚で見ている視聴者も多そうですが。

ええ、ひかりのすべての行動原理は、愛なのです。そして、その愛がどこから生まれているのか、というのが「夫の知らない妻の顔」です。

完璧な妻なんて、本当はどこにもいるわけがないじゃないですか。でもひかりは完璧で、だからそこにはきっと、何かがあるわけです。ひかりが完璧にせざるをえない、何かがある。彼女には「契約妻」じゃなきゃいけない理由があるんですよ。その必然が、これからわかってきます。

――ときどき、ひかりが目を閉じて祈るようなシーンがありますね。印象的です。

今回のドラマのキーワードのひとつは「祈り」です。ひかりは、いつも何かを祈っているんですね。だから寝ているときも胸のところで手を組んでいるし、交差点を渡るときも手を組んで目を閉じ、まるで祈るように歩いていく。彼女は何を祈っているのか、ということも、明かされていきます。

――正純の親夫婦(夫役・平泉成、妻役・岩本多代)や2人の姉たち(長女役・渡辺真起子、次女役・奥貫薫)は、ひかりとはとても対照的で、よくいそうなタイプの人たちですね。

夫婦は家族の最小単位ですが、結婚した瞬間に、相手の家族もまた家族になりますよね。今回のドラマで正純には、旦那にやたらとビクビクしているお母さんや、困ったちゃんなお父さんや姉たちがいて、結婚するとそういう人たちも含めて家族にならなくてはいけない。そういう面に、ひかりがどう対処していくのかというのも描きたかったのです。

「家政婦のミタ」のときは、1話からミタさんがいきなり入水しちゃったり、仏壇を燃やしちゃったり、カバンからは何でも出てくるし、「ウソだろ!?」という荒唐無稽な要素がいろいろありましたが、今回は「妻」というテーマを扱う以上、リアリティもしっかりと描きたかったので。それで、ちょっとドメスティックな、どこの家庭にも起こりうる要素を入れました。

だから、取材もたくさんしましたね。いろんな方に会ってお話を聞きました。

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