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名門・開成、前理事長が語るグローバル人材育成 大人は子どもに「世界」をどう教えるべきか

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田中:もともと、あらゆる学びは楽しんでやれるはずなのに、多くの学生は受験で苦行のような勉強を強いられています。世界の政治や経済、国際関係を学ぶ楽しさがわかってもらえれば、学ぶのが苦にならないし、学習効率も上がるはずです。それが私が『13歳からの地政学』を書いた際の問題意識の1つでした。

丹呉:それは田中さんの言う通りです。寝食を忘れて夢中になれるようになればもちろん苦にならないし、成果にもつながります。私が先日会った慶応の元学長も「学者も20代のときには寝食を忘れて自分の好きなところをやらなければいけない」と言っていましたが、公務員もちょっと前の時代はそうでした。ある意味では仕事が面白かったからあれだけ残業ができたのですが、最近は残念ながらそうではない面が出てきています。

大切なのは好奇心と説明能力

田中:お孫さんにはどういう教育をほどこしたいと考えていますか。

丹呉:あまり孫の教育には積極的に口は出しませんが、やはり「本を読みなさい。好きなことをやりなさい。だけど学校の宿題をきちんとやらないとだめだよ」と言うくらいですね。いろんな機会をつくって、好奇心が育まれるようにして、そういう中で本人がやりたいと思ったことを伸ばしてあげることが肝要です。

田中:それぞれの子どもが持っている好奇心を大切にするということですね。

丹呉:そうですね。それに孫たちには「何かを見たときには面白かったのか、つまらないのか、自分の意見をしっかり説明できるようにしなさい」とアドバイスしています。これからの時代、説明能力は重要です。

例えば(丹呉氏が会長を務めていた)JTは世界130カ国でビジネスをやっていて、その中で選ばれた人が(世界戦略を担う子会社の)JTインターナショナルの取締役になります。取締役にはトルコ人、スペイン人、南アフリカ人、アメリカ人などもいて、国籍はバラバラです。そこで私が幹部に「どういうふうに取締役を決めているんですか」と聞いたら、「説明能力が高く、結果を出しているという2つが大事です」ということでした。

多国籍だからコミュニケーションをしっかりとる必要はありますし、目標や成果の説明などのプロセスを通じて、誰が重要な役割を果たしているのかは自然にわかってくるそうです。それは誰がどこの大学を出たかというのとは関係ない世界ですね。

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