「母親との関係に苦しむ人」が見逃している現実 その違和感の正体は「共依存」かもしれない…

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母親からのちょっとした一言で、気持ちを揺さぶられるということありませんか?(写真:polkadot/PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

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3年ぶりに制限のないGWを終え、久しぶりに離れていた親と会った方も多いと思います。コロナ前から長期休暇の後は、家族問題の相談が一気に増加する傾向があります。ここ数年、会いたくても会えない寂しさはあるものの物理的な距離ができて、安定を保っていた関係も、直接会うことで一気に軋轢を生じ、トラブルに発展するケースも珍しくありません。

自立した大人なのに、いまだに自分の価値観が親(特に母親)の影響を受け、母親からのちょっとした一言で、気持ちを揺さぶられるという声は後を絶ちません。普段はそんなに気にならなくても、ふとしたタイミングで気持ちに重くのしかかってくる母子関係。よりよい関係でいるためのコツをお伝えしたいと思います。

存在する「世代間のギャップ」

お互いに愛情はあるのに、なぜかぶつかってしまうのは、共通する理由があります。個人の考え方ももちろんなのですが、前提として存在するのが世代間のギャップです。

母親の年代層にもよりますが、少なくとも50代半ば以上であれば、女性は、ある程度の年齢までに「仕事を辞めて家庭に入ること」が当たり前という時代を生きてきました。価値観が変化していることを頭では理解していても、気持ちのうえでは割り切れていない母親は多いようです。娘には特にですが、息子のパートナーに対しても少なからずそれが表れます。また、「1つの企業に勤め続けるのが普通」という考え方も強く、「キャリアアップのために転職を決めて報告したら、根性がないと批判された」といった声もよく耳にします。

次ページ背景にある「共依存」関係
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