早く話し始める子と遅い子「学力差」その後の真実 比較対象にはなるが将来の成否を約束はしない
24カ月で平均「300語」になる
「話すこと」は、ごく自然に比較の基準になりやすい。わが子を他の子と、きょうだいと、そして自分と比べるのだ。
でも、うちの子は他の子と比べてどうなのか知ろうと思っても簡単にはできない。小児科の健診は、体の発達と同様、早期介入が必要な子どもを見つけるのが主眼だ。2歳健診でよく聞かれるのは、子どもが日常的に少なくとも25語を話すかどうか。ただ、これは問題がある可能性を示す基準値であり、平均や何らかの範囲は示されていない。
全体の分布がわかっても疑問は残る。話始めの早い遅いは重要? 早く話し始めると後で何か影響が出る? どちらの質問にも答えはある。データを見てみよう。
まずは、「いつ・どれくらい話すのが平均的か」を見てみよう。
一般的に行われる語彙数の測定方法は、さまざまなカテゴリーの680語が掲載された質問用紙を親に渡し、子どもが話しているのを聞いたことがある単語をチェックする形で行われる。全員に同じ単語を訊くことで子どもの比較がしやすくなる。次のグラフは、この調査データから作成された。大まかに、各年齢の単語数の分布がわかるようになっている。
たとえば24カ月を見てみよう。データは、24カ月の平均的な子ども(50パーセンタイル)は約300語の使用語彙があることを示している。10パーセンタイルの子(分布の最も下に近い)は約75語だ。90パーセンタイルの子は550語に近い。
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