
『Ultimate Chicken Horse』の魅力に迫ります(画像は任天堂公式サイトより)
「テレビゲーム」は子どもがやるものと思われがちですが、書籍や映画ともまた違う独自のシリアスな、あるいはユニークな作品が多数あります。その魅力は奥深く、大人の趣味として楽しめるほどに成熟しているといっても過言ではありません。
そこでこの連載では、ゲームの評論やコラムを10年以上書き続けているゲームライター、いわばゲームで遊ぶプロである渡邉卓也氏が、ゲーマーからは人気でも一般的にはあまり知られていないであろう著名な作品や傑作を紹介します。
第7回は、パーティーゲームとして間違いなしの『Ultimate Chicken Horse』を取り上げます。
テレビゲームの面白さはさまざまですが、今回紹介する『Ultimate Chicken Horse』はとてもシンプル。「みんなで遊ぶと笑顔になるゲーム」です。最高なのでぜひ友人や家族が集まったら遊んでみてください。
本作はカナダのゲームスタジオ「Clever Endeavour Games」が開発した対戦型アクションゲームです。最大4人で遊べる内容になっており、重要なのは「みんなでステージを作っていく」という部分になります。
「相手を妨害する」というルールがアツい
本作ではまず、各プレーヤーが足場やわなを設置します。その後、ゴールを目指してレースが開始。誰が早くゴールできるかを競い、何回かレースを繰り広げたあとポイント数で勝敗が決まります。
面白いのは「全員がゴールできるような簡単なステージではポイントが入らない」ことと、「ほかのプレーヤーをわなで倒すとポイントが追加される」こと。つまり、ほかのプレーヤーを陥れる必要があるわけですね。
相手を妨害したほうがよいとわかるや否や、各プレーヤーの悪意がむき出しになる笑えるゲームに変化します。凶悪な位置に危険な振り子のわなを置いたり、扇風機の風で足場から落とそうとしたり、立ち止まってチャンスを待ちたい位置にノコギリを設置したり……。「このわなを置いた性格の悪いやつは誰!?」と、叫びながら笑えるのです。

画像は任天堂公式サイトより
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