いや「献立」と言ったって別に大したことはない。調理法さえ決めればいいだけである。調理法……なんて言うとえらく難しく思われるかもしれないし、私もずーっとそう思っていたんだが、やってみてわかったのは、これはもうまったくどうということもないということだ。
調理法は3つしかない
だって調理法とは、基本的には次の3つしかないのである。
この3つから、どれを選ぶかを決めればいいだけなのであります。
例えば白菜なら、生で千切りにしてドレッシングをかければサラダ。他の余った野菜や肉などとフライパンで炒めれば八宝菜ふう。煮れば味噌汁やスープになる。
例えばひき肉なら、これは生じゃ食べられないので②か③のいずれかを選ぶ。油で炒めて味付けすれば肉そぼろに。これはそのままご飯にかけて食べてもいいし、サラダの上にかけたっていい。野菜と一緒に煮ればボリュームのあるスープになるし、これが煮詰まったらカレー粉など入れればキーマカレーみたいなもんになる。
つまりはどんな調理法だろうが、テキトーに自由に選べばよいのだ。考えてみれば野菜も肉も魚も「食べ物」なんだから、どうやったって美味しく食べられるのである。世のレシピ本には、素材によって臭いを消すとかアクを抜くとかややこしいことがたくさん書いてあるのでなんだかえらくビクつかされてしまうけれど、やってみればまったく神経質になることはない。
肉や魚が匂えばネギだの生姜だのキムチだの匂いの強いものをブッこんどきゃよし。そのくらい緩く構えて全然オーケー。何しろ家庭料理なんですから。決まり事があるとすれば、生で食べちゃいけないものはちゃんと火を通すこと。それさえ守れば大丈夫である。
で、あとは味付けですが、これもまったく難しく考えることはない。
料理ってこんなもんなんですよ。無論、世の中にはありとあらゆる調味料があって、そのどれを使ったっていいわけですが、究極、塩さえあれば立派な料理になる。
もちろん醤油や味噌などあれば立派なものだ。すでにご馳走である。つまりはわざわざ買ってくる必要などない。家にあるもので十分なのである。
無論それ以外にも、台所に使い切れなかった調味料があれば、どんどん使ってしまおう。バルサミコ酢とか、オイスターソースとか、ワインビネガーとか、ポン酢とか、ウスターソースとか、とにかく塩味や酸味のあるものならなんでも良し。
ただ一つ大事なのは「味見」をすることである。最初からガバッと入れすぎず、少しずつ入れて、味見をして、足りなければ足していく。もし入れすぎて塩辛くなってしまっても、水や具材を足して調整すればいいので特に怖がることはない。
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