人が死ねば星になり、星が死んで人になるの真理 人や社会や自然と交わりあいながら輪廻している
「つまようじ」が見ている遠い先の何か
「ぞうさん」「一年生になったら」という童謡を知っている人は多いでしょう。
小さい頃に自分が歌ったり、誰かに歌ってあげたり。歌っているとやさしい歌詞にさそわれて、親子のゾウや、大きなランドセルを背負った一年生の姿が頭に浮かんできます。
歌詞は、詩人まど・みちおさんの作品です。
まどさんの詩には、「つまようじ」という、ちょっと不思議な作品があります。
“つまようじ”は、コンビニの箸袋に入っていたり、飲食店のテーブルに置いてあったりする、あの5㎝くらいの細くて小さな木の棒です。
まどさんは、つまようじを見て、君はどこで育ったのかな、どんな木のどんな部分だったのかな、と考えます。
どんなに見つめても、つまようじは答えてくれません。
でも、まどさんは突然、気がつきます。静かなつまようじが遠い先の何かを見ていることに。
ある時、和歌山大学の富田晃彦先生が、こんなエピソードを教えてくれたことがありました。先生は長年天文教育に情熱を注いでおられる気さくでお茶目な方です。
「講演会で、『人は死んだら星になるのか』と質問をいただきました。とっさに『星が死んだら人になる』と答えました。これが結構ウケまして(笑)」
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