人が死ねば星になり、星が死んで人になるの真理 人や社会や自然と交わりあいながら輪廻している
その星も輝くあいだに重い元素をつくり、やがてまた宇宙に還っていきます。
まるで輪廻のような星の生と死がくり返されて、宇宙には重い元素が増えていきました。
こうして地球のような岩の惑星の準備も整っていったのです。
この大きな流れに乗って、ある時、宇宙のある場所で、かつての星だった成分から太陽系が誕生しました。
太陽系の中で太陽はダントツで大きくて、全体の99.9%が太陽の重さです。
残り0.1%の太陽にならなかった星くずは、惑星になり、衛星になり、小惑星になりました。
太陽系誕生から数億年がたった頃、3番目の軌道をまわる惑星地球に生命が現れました。彼らの体をつくる成分もまた、過去に消えていった星の中にあったものです。
地球の上の環境は何度も様変わりして、そのたびに生命は大きく入れ替わりました。環境に合ったものは生きのびて、合わないものは姿を消し、そんなことが何度もくり返されながら、生命は姿を変えて続きました。
この壮大な流れの中で、太陽系誕生から46億年が過ぎた今、本を片手に宇宙を想像しているあなたがいます。
星が死んだら人になる?
現在、人間ひとりは長くて100年ほどの時間をもちます。
人の体は、地球から与えられた酸素や炭素、カルシウム、鉄などの材料が集まって生命体として機能し、命があるあいだ、体の中の物質は入れ替わっていきます。人や社会や自然と交わり合いながら、呼吸や発汗、食事、排せつを通して、地球へ還ったり地球からもらったりしているのです。
広い宇宙のこの場所で、宇宙の時間のこの時に、私たちは命をもっていて、天体がつくる絶妙のバランスや、語られることのない消えた地球生命たちの物語を背負って、見上げ見下ろすまさにその世界と相互作用しているところです。
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