「10回に1回の確率で当たる」踊らされる人の弱点 元国税調査官が伝授「数字のワナ」を見破る方法

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事実は1つでも、数字の見せ方を変えると、相手に与える印象が大きく違ってきます(写真:zak/PIXTA)
「10回に1回の確率で購入金額の全額が戻ってくる」というキャンペーンにおいて、「10回買い物をして1回以上全額が戻ってくる確率」は、何%になるか即答できますか?
国税調査官から東証1部上場企業の経営企画部門(財務担当)に転身し、コンサルタントを経て経営者になった久保憂希也氏は、数字を使って意思決定への筋道を立てる「数字力」こそ、いま切実にビジネスの現場で求められている能力なのだと言います。仕事の問題を何でも数字で置き換える癖をつけたり、生活の中で数字を意識し、数字で考えることを習慣にしていけば、誰でも仕事で使える「数字力」を身につけることが可能なのだそうです。
久保氏の新刊『数字が苦手な人のためのいまさら聞けない「数字の読み方」超基本』の中から、日常生活の中で「数字力」を身につけるコツについて、一部抜粋・再編集してお届けします。

「6億円長者が400人以上も誕生!」

広告を見ていると、「この数字の見せ方はうまいなあ」と思ってしまうことがよくあります。先日もスポーツくじ「BIG」の「6億円長者が400人以上も誕生!」にやられました。

承知のこととは思いますが、こういったスポーツくじに当たる確率は、ものすごく低いんです。「BIG」のホームページをよく見れば、1等(最高額6億円)の当選確率は理論上480万分の1と書いてあります。1口300円ですから、480万口買うと、14億4000円。理論上は、それでようやく6億円が当たります。

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