東大卒ママは、意外と「早く」産んでいる? キャリアを築いて産む派vs.20代で産む派

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いつ産んでもいい社会に!

東大ママ門では、何度か学生向けのセッションなどで「産み時」について議論をしたことがあります。キャリア形成期の出産にはさまざまな葛藤が伴うものの、管理職になって出産すればそれはそれで難しい面もある(自分の裁量が利くというメリットもある一方、代わりが利かないポストなので育休などによる不在が致命的になるという意見などが過去の交流会では出ていました)。2人目も欲しいな、となると、結局、悩みはその後も尽きません。

結局は、その人が何歳で産んだかにかかわらず、「体力もあり親も元気な若いうちに産んだほうがいいよね」という結論が出てくる傾向があります。そもそも相手がいるかどうかなどもあると思いますので、まぁ産めるタイミングがあったら「案ずるより産むが易し!」ということでしょうか。

そもそも、子どもを産まないこと、先延ばしすること、理想の人数をあきらめることなどによってしかキャリアを継続できないとしたら、そりゃ少子化にもなるし、働き続ける女性も増えないですよね。

いつ産んでも、何人産んでも、キャリアをあきらめなくていいような社会になってほしい、そして、そんな社会にしていきたいものです(実際、2000年代から急増している女性総合職が、現在、出産適齢期となっていることで、企業は今までの、専業主婦が子育てをする前提で男性社員ができていた「24時間会社に尽くせる」働き方を変革することを迫られていると思います)。

東大ママ門では、自分の所属している企業に「ロールモデル」がいなくても、同窓のネットワークで情報交換をしながら先輩ママから学んだり、企業の制度について議論したりしながら、1社で昇格していく、転職・起業する、再就職で花開くなど、さまざまな形でキャリアと子育てを両立する多様なパイオニアを模索・輩出していきたい所存です!

東大ママ門 東大卒ママの同窓組織

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とうだいままもん / Todai mamamon

団体概要:2011年のホームカミングデ-をきっかけに発足した東大卒業生の同窓組織。現在、0歳~小学生の子を持つ層を中心に、20~40代の東大卒のママ(一部プレママ)160人が登録。「子育てをしながら働き続けるつもりだが、会社内にはまだロールモデルがいない」「子どもの教育観について、近所のママ友にはどこまで打ち明けていいかわからない」などの悩みを、同じ大学出身という共通基盤の下にFacebookのグループページ(非公開)で共有したり、オフ会、勉強会などで情報交換している。立ち上げの経緯はこちら(リンク)。

立ち上げ人:中野円佳:2007年、東京大学教育学部卒。『「育休世代」のジレンマ』(光文社新書)著者。同著では制度が整ってからも総合職女性が活躍しづらい社会構造を指摘。東大ママ門や本連載と直接関連はないものの、高学歴女性の抱えるジレンマについて触れている。

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