コロナ禍でブーム再燃、「2輪業界」5つのトレンド 今の流行は?東京モーターサイクルショー総括

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韓国メーカー、ヒョースンの新型車新型モデル「GV300Sボバー」(筆者撮影)
韓国メーカー、ヒョースンの新型車新型モデル「GV300Sボバー」(筆者撮影)

韓国メーカーの「ヒョースン」を扱うヒョースンモーター・ジャパンのブースでは、2022年6月の発売に先駆けて披露された新型モデル「GV300Sボバー」が展示された。295.9ccの水冷V60°2気筒エンジンを搭載するこのモデルは、アメリカ製バイクに代表されるクルーザーと呼ばれるタイプだ。ロー&ロング(車体が低く、長い)フォルムを持ち、主に直線路をゆったりと快適に走れることが特徴だ。車体は124.7ccのV型2気筒エンジンを搭載する原付二種モデル「GV125Sボバー」と共通で、710mmという低いシート高を実現。展示されたマットオレンジの車体色のほかに、マットブラックの2色で展開され、価格(税込み)は69万3000円が予定されている。

懐かしのブランド「ベネリ」もニューモデルを発表

べネルの新型「インペリアーレ400」(筆者撮影)
べネリの新型「インペリアーレ400」(筆者撮影)

今回のショーには、昔からのバイクファンには懐かしいブランド「ベネリ」のバイクも、日本輸入元プロトのブースに出展されていた。もともとベネリは、1911年にイタリアで創業し、数々の国際レースで活躍した老舗のバイクメーカーだ。1980年代後半にいったん姿を消したが、1990年代半ばにブランドが復活。現在は、中国の銭江グループ(Q.J.)の傘下で、デザインはイタリアで行い、製造は中国にある工場で行うスタンスをとる。ちなみに銭江グループは、ボルボ・カーズやロータスを傘下に収めるGEELY(ジーリーホールディングス)の一員でもある。

ベネリのTNT125(筆者撮影)
ベネリのTNT125(筆者撮影)

国内で販売されているベネリ製バイクは、アグレッシブなスタイルの125cc・単気筒エンジンを搭載する「TNT125」など、現代風のデザインを採用した小型モデルが多い。ところが今回発表された新型「インペリアーレ400」は、老舗ベネリのイメージを前面に押し出したような、クラシカルなスタイルを持つ400ccモデルだ。374cc・空冷SOHC単気筒エンジンを、1950年代のバイクを彷彿とさせるスチール製のダブルクレードルフレームに搭載。2連式のアナログメーター、ヘアライン仕上げが施されたキャプトンマフラー、スプリング付きのサドルシートなどで、ビンテージバイク風のフォルムを実現する。価格(税込み)は59万9500円で、国内デリバリーは2022年6月頃の予定だ。

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