コロナ禍でブーム再燃、「2輪業界」5つのトレンド 今の流行は?東京モーターサイクルショー総括
一方、輸入ブランドでは、BMWモトラッドが一般ユーザー向けに販売する新型の電動スクーター「CE 04」を展示した。2022年4月22日に発売された当モデルは、近未来的なフォルムが特徴で、BMWが提案する都市型バイクの新たなフォルムを具現化したデザインを採用する。とくにフロントマスクの造形、マットブラックのボディ、宙に浮いたようなフローティング型シートなどが特徴的で、これらによりダイナミックかつスタイリッシュな雰囲気を演出する。
パワートレインとなる電気モーターは水冷の永久磁石式で、バッテリーとリヤホイールの間にあるフレーム内へ搭載される。最高出力は42psで、最高速度は120km/h。0-50km/h加速が2.6秒という、モータードライブらしい抜群のダッシュ力を発揮する。なお、航続距離は約130kmだ。
搭載する走行用の電圧148Vリチウムイオンバッテリーは、60.6Ah(8.9kWh)の大容量で、交流200V電源で充電するタイプ。充電方式は主に2通りあり、まず、標準装備するMode2規格の充電器を使えば、単相200V/15Aで普通充電を行い、バッテリー0%の状態から約3時間で80%の状態まで充電が可能だ。ただし、自宅で充電を行う場合は、電力会社と「単相200V/16A以下」の契約を結び、コンセントの設置工事が必要となる。
また、日本仕様車では、Mode3規格のハイスピード充電も可能で、最大単相200V/32A(6.4kW)に対応する。充電には、一般に市販されている設置型のEV200V普通充電器(Mode3)、またはBMWが提供する4輪EV用の「BMWウォールボックス」を使用する。その場合、フル充電に要する時間は普通充電で約4時間、急速充電では約1時間20分だ。なお、高速道路のSAやPAなど、日本の公共施設の多くに設置されているチャデモ(CHAdeMO)規格の急速充電器には対応していない。つまり、CE 04を日本で乗る場合、自宅に設備を整えるか、EV200V普通充電器が設置されている公共施設などを利用することになる。なお、車体価格(税込み)は161万円だ。
電動バイクの充電環境整備が進む
このように電動バイクでは、車体が小さいため4輪車のように大容量バッテリーが搭載できず、航続距離や充電場所などにまだ課題が残る。そこでホンダ、ヤマハ、カワサキ、スズキの国内4メーカーは、2021年3月に「電動二輪車用交換式バッテリーコンソーシアム」を設立し、交換式バッテリーの共用化を進めている。小型バッテリーを交換式で各メーカーのモデル共通にすれば、残量がなくなった際に交換ステーションなどに設置したフル充電バッテリーと交換するだけで、充電時間が短縮でき、航続距離の問題も解決できるからだ。
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