「技術による先進」変えぬアウディの製品戦略とは? セールス&マーケティングのトップに聞いたビジョン
自動車メーカーが市場で生き残るためになにが必要か……といえば、最も重要なのは魅力あるプロダクトの提供だろう。
いい例がアウディだ。1970年代からこのかた、すぐれた技術でもって、市場での存在感を獲得してきた。
そのアウディが、いままた変わろうとしている。
2025年秋に、従来とまったく異なるデザインの「コンセプトC」を発表。26年からは、フォーミュラ1(F1)に参戦する。
アウディ本社で、セールス&マーケティングを担当する取締役会メンバー、マルコ・シューベルト氏と26年1月に話す機会があった。そこでアウディのビジョンを聞くことができた。
労働者のクルマからプレミアムブランドへ
かつて、ガストアルバイター(外国人労働者を意味するドイツ語)が本国に帰郷するときに買って帰る(程度の)クルマ、と言われていたのがアウディ。
もちろん、その人たちのお眼鏡にかなう品質感をはじめ、当時のアウディにもそれなりの魅力はあったのだが、そこからメルセデス・ベンツやBMWに競合するブランドに引き上げる戦略が練られた。
奏功したのは、「クワトロ」。フェルディナント・ポルシェ(ポルシェの創業者)の娘を母にもつ技術者、フェルディナント・ピエヒ(1937―2019年)の功績だ。
エンジンを後車軸の後ろに搭載し、その重さで車輪を下に押しつけて駆動力をかけるのが、ポルシェ「911」の考え方。
1972年にアウディの開発担当重役に就任したドクター・ピエヒは、全輪駆動車がアウディのブレークスルーになると考えた。このとき「技術による先進」というアウディのスローガンの基本になる考えが確立する。


















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