「技術による先進」変えぬアウディの製品戦略とは? セールス&マーケティングのトップに聞いたビジョン
ドクター・ピエヒが考えた“新生”アウディの技術的コンセプトは、911のシステムを180度ひっくり返して搭載することだった。
エンジンを前車軸より前に縦置きして前輪にしっかり駆動力を駆けるのが、アウディ車の基本レイアウト。
そこに後輪駆動システムを組み合わせて、高速での走行安定性を確保したのがアウディ・クワトロだ。1980年に衝撃的なデビューをし、81年には世界ラリー選手権(WRC)で圧倒的な性能ぶりを見せつけた。
同時にアウディは「100」にはじまるセダンやアバント(ステーションワゴン)に、フラッシュサーフェス化による空力ボディを採用。
技術的、科学的なアプローチでもって、80年代から一気にプレミアムブランドにのし上がっていく。
2026年からF1に参戦する理由
「わが社が、26年シーズンからF1に参戦するのは、当時と同じ考えが根底にあります」
東京・中央区の銀座7丁目にある「Audi City 銀座」において、シューベルト氏は、マーケティングにおけるF1活動の重要性を語る。
アウディは、23年にスイスに本拠地を置いていたF1チームの「ザウバー」を買収。デジタル金融サービスを展開するイギリスの「レボリュート」をパートナーに迎え「Audi Revolut F1® Team(アウディ・レボリュート)F1チーム」を設立した。
「F1を通して得られる技術革新は今後、重要になるでしょう。ほかにも、F1参戦から得られるものは多々あります」
「たとえば――」とシューベルト氏は、26年シーズンからの新レギュレーションを挙げる。
「F1では、バッテリー駆動の比重が大きくなります」
26年シーズンからF1マシンは、エンジンパワーをこれまでの550~560kWから400kWに引き下げられるとともに、MGU-K(運動エネルギー回生システム)の出力が120kWから350kWに引き上げられる。
「そこでマシンの戦闘力を見せつければ、私たちが手がけているプラグインハイブリッド車やBEVのe-tronのイメージアップにつながります」


















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