説得力に欠ける人は「目」に迫力がこもっていない 心を動かす感情は万人に共通、文章力も重要だ
説得力を決めるのは「目の表情」
なんといっても重要なのは顔の表情である。そして顔の表情は、目によって決まる。
この点において、年配の世代は実に正しかったわけだが、彼らは、ロスキウス(古代ローマで活躍した俳優)ほどの名役者であっても、仮面をつけて演技しているときには、むやみに褒めたりしなかった。
それは、演技とは心の動きを表現することであり、心の動きとは、顔にあらわれ、瞳に映し出されるものだからである。体の部分のなかで、目だけが心の機微をとらえて表現できるのであり、目をつむってそれができる者はいない。
哲学者のテオプラストスが言っていたのだが、タウリスコスという人物は、一点をじっと見つめたまま話す人のことを、よく「観客に背を向けた役者」と呼んでいたらしい。


















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