賢い子を育てる!読み書き計算より大事な1つの事 子ども時代しか持てない疑問を持つことが重要

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親やまわりの大人が子どもにしてあげられる最高のこととは(写真:Ushico/PIXTA)
小学校に入学した子どもの成長を喜びながらも、「勉強についていけるだろうか……」と心配になる親も多いはず。親たちはどうわが子の学習のサポートをしていけばいいのでしょうか。『小1の不安「これだけ!」やれば大丈夫です』の著者であり、「百ます計算」など子どもの基礎学力の向上に取り組む隂山英男さんに聞きました。本稿は同書を一部を抜粋し、再編集しています。
1回目:『読み聞かせしてるから「国語は大丈夫」の大誤解
2回目:『百ます計算の陰山先生が早期教育に大反対する訳 

知的好奇心からすべてが生まれる

──やっぱり自分の子どもには「かしこい子」に育ってほしいと思ってしまいます。わが子をかしこく育てるために親ができることって何かありますか?

隂山英男先生(以下、隂山):先日、ちょっと時間があったので、私の事務所がある京都から、近くの福井県まで足を伸ばして恐竜博物館に行ってきたんです。なんで行ったと思いますか? 孫が来たときのための下見です。

恐竜の模型が動いているところを動画で送ったら、興味を持つじゃないですか。そこで、「今度、じいじのところに来たら一緒に行こうね」と誘っておきました。親やまわりの大人が子どもにしてあげられる最高のことってこういうこと、子どもがまだ知らないものを見せる、体験させるってことなんです。

じつは、子ども時代に読み書き計算よりも大事なのは、知的好奇心です。知的好奇心があれば、字くらいいずれ覚えます。読み書き計算よりも、「宇宙へ行きたい」とか「人間の前は地球に誰が住んでたのかな」みたいな、子ども時代にしか持てない疑問をいっぱい持つ。僕が重視しているのは、これなんです。

宇宙や歴史に関心を持つには、机に向かっているだけじゃダメですよね。タブレットで動画を見たって、感動はそこそこでしょう。やっぱり大事なのは実地の体験です。かといって、別に遠くに行かなくたっていい。家の近所の博物館へ行くとか、地域のどこかを社会見学するとか、虫を観察するとか、そういう「体験」を増やすことです。

だから隂山メソッドも駆使して、学校の勉強はさっさと終わらせて、あまった時間は全部「体験」させてあげてください。僕は学級担任時代も、勉強を早く終わらせてあちこち連れていったり外で遊ばせたりするので、「なんかしらんけど変なことばかりやらせる先生」だというふうに思われていました。

ちょっと時間があったらすぐ古墳に連れていって、「土器を探そう」とか言っていましたからね(笑)。でも体験を通じて好きなものに出会ったら、それがきっかけになって勉強にも身が入ったりするんですよね。

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